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自動運転で何が起きるか?~社会を変える交通革新、その現状と課題~
-「第26回エコ×エネ・カフェ」(前編)

  • 2017年11月8日
  • 緑のgoo編集部

日本のエネルギー消費の課題

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川本: エネルギー消費は家庭部門、産業部門、運輸部門に分けられますが、家庭部門は多岐にわたり省エネは言うほど簡単ではありません。逆に産業部門の省エネ化は進んでいます。問題は運輸部門です。エネルギーの節約が難しく、年次変化を見ても増えています。逆に言えば省エネの余地が大きく、やりやすいのが運輸部門なんです。

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川本:愛知県豊田市で、電気料金を変動させて、省エネをすると電気代が安くなるインセンティブを働かせるという実験をしたことがあるのですが、結果はお金よりも快適さの方を重視するという傾向になりました。家庭部門の省エネ誘導の難しさがよく分かりました。

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森:電気料金を変えても、使いたい時は使うという人が多い、ということですね。
川本:日本の家庭電気料金は海外に比べて高めですが、1時間エアコンを切っても節約できるのが15円くらいだとなるとなかなか我慢してくれなくなります。エアコンなど最近の家電は圧倒的に効率が良くなっているので、新しいものに変えた方が安定的な省エネになります。

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自家用車が運輸部門のカギ

森:運輸部門のエネルギー構成はまたちょっと違いますね。
川本:運輸には貨物部門と旅客部門があるのですが、貨物部門は結局産業部門なので経済的なインセンティブで省エネは進みます。難しいのは旅客部門で、ここが課題となります。ハイブリッドのプリウスのタクシーは世界中を走っていますが、「多少高くても省エネになるならいい」という風に考えられているんですね。

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川本:旅客部門で多いのは自家用車ですが、自家用車は、消費エネルギーが大きく、コントロールしにくいんです。
森:「自家用車をなんとかしなくちゃいかん」というのが川本さんの基本的な考えですね。
川本:乗用車は輸送距離の割にエネルギーを使います。バスや鉄道といったエネルギー効率のいい公共交通にシフトさせるかという問題になりますが、ドア・ツー・ドアで目的地まで行ける自家用車はやはり便利ですから「エコだからバスや電車に乗りましょう」と言われても、東京などの例外を除いては難しいですよね。

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