2017年10月20日(金)、第26回エコ×エネ・カフェ「自動運転で何が起きるか?~社会を変える交通革新、その現状と課題~」を都内で開催しました。社会人から学生まで性別や年齢など様々な人たちがアイデアや意見を交わし合いました。
エコ×エネ・カフェは「エコロジーとエネルギーのバランスのとれた社会の実現」を目指し、ゲストの話をキッカケに気軽で真面目な対話を楽しみながら学び合うJ-POWERの社会貢献活動プログラムです。2009年から始まり、今年で9年目を迎えました。
今回のテーマは、「自動運転で何が起きるか?~社会を変える交通革新、その現状と課題~」。現代のクルマを取り巻く環境には、ガソリン車・ディーゼル車による大気汚染や、高齢者の交通事故など様々な課題があります。一方、電気自動車(EV)や燃料電池自動車(FCV)の開発、インターネットと繋がるコネクテッドカーの登場、衝突防止アシストなどの安全自動運転技術など、目覚ましい進化を遂げています。自動運転技術により、事故が防げたり、AIにより地域交通網が管理できれば、交通や流通はどのように変わるのでしょうか?今回はその現状と課題、そしてクルマ社会の未来予想図についてお話しいただき、知的に、クリエイティブに、私たちの未来の姿を探求しました。
ゲストの川本雅之さんからは、運輸部門の省エネや、高齢者の移動手段の確保、公共交通機関の有効活用など、多様な分野における自動運転の可能性のほか、技術が製品や社会システムに実装される上での課題、産官学民で進めている事業の紹介など、技術や制度面の考察も含めた現実的な観点から話題提供がありました。「技術は徐々に受け入れられることから実用化が進んで行きます。そういったことを踏まえて、技術の進歩を応援してほしいなと思います」というメッセージがありました。
国立大学法人筑波大学国際産学連携本部 産官学共創プロデューサの川本 雅之(かわもと まさゆき)氏
ゲストトークの後は、ワールドカフェによる参加者同士の対話が行われました。
「車の未来を考えることは、まちづくりにも関係していくのかも」「過疎地域でも公共交通機関を継続できるようになるかもしれない」「高齢になっても安心して運転したり移動することができるかもしれない」「もしも自動運転が当たり前の社会になったらどうなるのだろう」といった活発な対話が行われました。
エコ×エネ体験ツアーの参加をきっかけにエコ×エネ・カフェに参加するようになったという大学生の潰田さんは、「参加する前までは、完全自動運転が近い将来に実現すると思っていたのですけれど、限定的なところから始まり、いずれ段階を踏んで完全になるのかなと思いました。自動運転が進むと、電気自動車の普及も進んでいくのかなと考えました」と感想を聞かせてくれました。
次回の記事では、川本さんによるゲストトーク『自動運転で何が起きるか?~社会を変える交通革新、その現状と課題~』についての内容をご紹介します。全員参加のワールドカフェの様子についてもレポートしていきますので、ご期待ください。