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バッテリーで変わる電気の使い方~再エネ拡大から暮らしの変化まで~
― 第24回エコ×エネ・カフェ(前編)

  • 2017年2月23日
  • 緑のgoo編集部

住宅用蓄電池で暮らしはどう変わる?

住宅にも大型蓄電池が売れるようになった

森: 今、住宅にも蓄電池が普及していますね。

矢部: そうですね。ハウスメーカーが、太陽光発電でつくる電気と使用する電気の量がほぼ同じで、年間でのエネルギー収支がゼロの「ゼロエネルギーハウス」を売り出しています。蓄電池が家にあれば、電気代が安い夜中に蓄電池に電気を貯めておいて、高い時間帯に使用するといった使い方ができますよね。ただ、今は固定価格買取制度があり、作った電気は高い価格で売ることができますから、貯めるよりも売る方が得です。固定価格買取制度は10年契約で、2019年からユーザーの契約期間がだんだん切れていくと言われています。契約終了後は、電気を売らずに蓄電して、自分で使う方が増えてくるのではないかと思います。夜中に貯めた電力を使うのが「経済モード」、せっかく太陽光で発電した電力は売らず自分で使うというのが「グリーンモード」などと、会社によって用途にそれぞれ名前がつけられていて、いろいろと使い道を選べるようになっています。

電気は貯めると高くつく

電気を貯めると高くつく

森: 現状では、電気は貯めたほうが高くつくということですね。

矢部: そうですね。東京電力ですと、例えば1kWhあたり26円となるのですが、それに対して乾電池は1kWhあたり2万円くらいになりすごく高い。それに対して大型のリチウムイオン電池は1kWhあたり20万円でさらに高い。もちろん、1回しか使えない乾電池に対してリチウムイオン電池は何回も使える蓄電池ですから、同列にして語ることはできませんが。大型のリチウムイオン電池は容積が大きいということもあるので、一般的には20万円くらいになっています。大型のNAS電池は1kWhあたり4万円くらいで、揚水式水力は2.3万円ですから、これくらいの価格を目指してコストダウンをすすめていこうと業界では言われています。

家庭用蓄電池の相場は?

家庭用の蓄電池は、今いくら?

矢部: 蓄電池には寿命がありますが、これを見るとなかなか寿命の間に元を取るのは難しいですね。もっと安くしないと普及には繋がらないのかなと思います。目標としては9万円という数字が出ていますが、ここ数年はだいぶ安くなっていて、実相場が値崩れしていることもあるようです。

テスラの価格破壊で今後安くなる?

森: そんな中、テスラが発売した住宅用蓄電池が注目されましたね。

矢部:価格破壊です。従来の、家庭用の大型リチウムイオン電池の単価が1kWhあたり20万円のところを、13.5kWhで、工事費込みで77.4万円から販売しており、かなり安いです。テスラの住宅用蓄電池は壁掛け式で、見た目もおしゃれです。これに電気自動車を組み合わせれば未来っぽい感じがしますよね。

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