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第13回 「ミドリムシが地球を救う!」鈴木 健吾 氏

  • 2013年11月14日
  • 緑のgoo編集部
J-POWER エコ×エネ・カフェ
「社会を変える」研究

森:鈴木さんは何故、ミドリムシにそこまで惹かれているのですか?

鈴木:社会に貢献できて、答えがまだ解明されていない領域のことを研究したいと思っていたので、生物に関心を持つようになりました。そのなかでもミドリムシは、研究者にとっても面白い存在でした。鞭毛で動き回る性質については物理学が役立ちますし、大量に育てるには、水流の計算をしたり、光合成の知識を応用したり・・・。ミドリムシの研究にはバイオ工学、物理学といったあらゆる要素を含まれているので、研究対象としても面白いのです。それに「何故ミドリムシはこのような存在なんだ」ということを哲学的に考える深みもあります。

森:ミドリムシを起点に、たくさんの可能性が見えてきたんですね。

鈴木:化粧品や動物のエサを作ったり、医療に応用したり・・・ミドリムシは本当にたくさんの可能性を持っていますし、最終的にはミドリムシから燃料をつくるというような話もあります。

森:その「燃料」という部分が、エコ×エネ・カフェのテーマ「エネルギー」につながってくるんですね。

会場の様子
会場の様子

多くの人たちに知ってもらうために

鈴木:先ほど、みなさんに食べていただいた「ユーグレナ・バー」とは違う商品で「ミドリムシクッキー」といったものがあるのですが、思い出の商品なんです。まだミドリムシが世の中にほとんど知られていない時に、一か八かやってみよう、例え「えっ!」と思った人がいても、そのうちの1割か2割くらいの人が、ミドリムシに関心を持ってくれるといいなと思って、クッキーという、多くの人たちの手に取ってもらえる商品にすることで知名度の向上を目指しました。皆で社員食堂で試食した日のことが忘れられません。

一般食品の事業展開事例 クッキー
一般食品の事業展開事例 クッキー

起業して広がる世界

森:ところで鈴木さんは、ベンチャー起業をスタートさせた人でもありますが、その点についてはいかがでしょう?

鈴木:大学の修士3年生だった2005年に株式会社ユーグレナを作りました。自分にはミドリムシの研究をしたいという気持ちくらいしか強みがなくて。けれども今、仲間と事業を行うことで、いろいろなものを提供していただいています。最近はメディアにも注目いただけるようになって、NHKの番組にも出演させていただくなど、多くの人たちの前で話す機会も増えてきました。

森:マザーズに上場していますよね。資本金が9億円もあって、相当儲かっているのではないですか?

鈴木:そんなことないんです。上場企業には常に株主からのプレッシャーがありますし、それにこたえられるようにと日々努力しています。企業が成長した醍醐味としては、仕事でオーマンやバングラデシュなどの国を訪れて、現地の職員の人たちと語り合うことなどがありますね。

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