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第3回 「エネルギーの未来はどこに向かっているのか?」田井中 慎 氏、岩口 翔 氏

  • 2010年2月25日
  • 緑のgoo編集部
J-POWER エコ×エネ・カフェ

対話の時間を終えて

長いようであっという間だったエコ×エネ・カフェのひとときも間もなく終わり。全体のセッションに戻り、参加者による「気づきの共有」の時間です。

「私たちのテーブルではエネルギーの自給自足の話で盛りあがりました。ソーラーパネルを持って自分たちで電気を作ろうとか、電力使用量をメーターで確認して使い過ぎかどうか実感する、とか。負担という言葉を使うとマイナスなイメージが先行して議論を発展させるのが難しかったです」

「気づき」を共有してくださった参加者の皆さん
「気づき」を共有してくださった参加者の皆さん

「気づき」を共有してくださった参加者の皆さん

「コストは投資に、負担は責任に。そういう風にものごとを捉えることで、考え方が変わっていくのではないかと思いました。とはいえ、実行に移すとなると難しい面もありますが…」

ふりかえりシート。皆さんかなり熱心に記入していました
ふりかえりシート。皆さんかなり熱心に記入していました

ふりかえりシート。皆さんかなり熱心に記入していました

参加者ひとりひとりに「ふりかえりシート」を記入いただきましたが、皆さんとても熱心に書き込んでいる姿が印象的でした。

クロージング

最後に、今回のゲストスピーカーのお二人から感想をいただききました。
田井中さん「やっぱりこの議論は難しく、なかなか答えが出ないなあと思いました。ひとつ気づいたことは『多様性に対する意識』です。多様性には2つの意味があると思います。一つ目はエネルギーの多様性。円グラフを書くとき、皆さんかならず幾つものエネルギーの組み合わせで書いていましたよね。ひとつだけに頼るというのはなかった。まずはこのエネルギーの多様性を国内でどう担保するかが重要です。一方で、社会の多様性に対する視点もきっと必要です。日本は決して先進国で居続けることは出来ないと思います。日本だけではなく周りの国との関係も合わせて考えていく多様性に関しては中々意識が向いていなかったかもしれません。そう考えた時に重要になるのは対話と未来に向けた想像力。このエコ×エネ・カフェはまさにエネルギーの生産者と消費者が対話する場になっています。今後、皆さんがエネルギーを売電する立場になると、生産者でもあり消費者でもあるという関係が成立します。立場が入れ替わるんですね。各々の立場が変化することを前提で対話する時代もおとずれることになりそうです。余談ですが、電気にも食のようにトレーサビリティや、生産者の顔がわかるとおもしろい、と思っていました。消費者側も発電出来る時代になったら、タレントや有名人が作った電気が売られる、なんてこともあるかもしれませんね」

田井中さん
岩口さん
藤木さん

岩口さん「難しいテーマだったなと思いながらも、ここまで活発な対話ができるとは思いませんでした。先ほど、『コストは投資に』という、考え方を変えるという話には、私もなるほどと思いました。少し寂しいなと思ったのは、若い世代の皆さんに『新エネは数%』と予測している現実論者が多かったことです。もうちょっと夢を持っていただけたらと思いました」

最後に主催者の藤木さんからのコメントです。 藤木さん「今日初めて席替え2回というのを体験しましたけれど、旅に出て帰ってくる感じがして面白かったですね。今年度予定した3回のエコ×エネ・カフェはこれで終わりですが、来年度も引き続きこのイベントを開催したいと思っています。ぜひ皆さん、お誘い合わせの上ご参加ください」

約二時間の濃厚なひとときはあっという間に過ぎ去りました。「エコとエネの未来。難しいテーマかもしれませんが、話すことが未来を変えるきっかけになるのだと思います。対話と多様性の広がりには可能性を感じますね」。森さんの言葉と会場の皆さんからの拍手で第3回エコ×エネ・カフェは終了しました。


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