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第18回 「手づくりの持続可能な暮らし方教えます」加藤 大吾 氏

  • 2015年3月12日
  • 緑のgoo編集部
J-POWER エコ×エネ・カフェ

暮らしを支えるエネルギーをつくる

森:なんだか腹が立つなあ(笑)。エネルギーも自分で?

ソーラーシステム
ソーラーシステム
エコエネ会場

加藤:ソーラーシステムを導入して、オフグリッドでやっています。そもそもエネルギーの消費が少ないということもあり、1枚100ワットのソーラーパネルと、変圧器と、コントローラとバッテリー、それをつければ、そこそこ電気が賄えるんです。子どももいるから、どうしても冷蔵庫が欲しいし、それはずっとつけておく必要があるから、電力会社から買って使っています。でも、少しぐらいなら電気が切れてもさして問題ないものは、自家発電のバッテリーからとっている。発電電力が下がると、自動的に東京電力にきりかわる装置がついているんですね。5-6万円程で、そこそこの電力をいただけるしくみができるんです。

森:ここでいうバイオマスとは、薪のことですよね。

バイオマス
バイオマス
エコエネ会場

加藤:家の庭木を伐っている人のところに行って「すみません、それくれませんか」って聞いたら、「いいよー」ってもらうことができて。最近では、「あの家が木を伐ってくれるから取っておいてやろうか」っていう連絡が入ってきたりして、いくらでも手に入るようになりました。薪を割り、それをお風呂に使ったりしています。

加藤:廃油を濾したものを車の給油口に入れると、普通に走るんです。「嘘でしょ」って驚かれるんですけれど、軽油よりも天ぷら油の方がパワーがあるんですよ。ただ、ラードが入っていたりするので、マイナス10度ぐらいになると固まってしまいますから、5月から10月ぐらいの間に使うようにしています。エンジンの部品も、工場に依頼してつくってもらいました。やりたいと思ったらすぐやりたくなっちゃうので、一生懸命図面を描いて「これをつくってください」とお願いして。

廃油ディーゼル
廃油ディーゼル
エコエネ会場

加藤:馬に田んぼを耕してもらって、(化石燃料を使わないでつくる)「ノンオイル米」をつくりたいなと思っているんです。田んぼを耕すのにトラクターを使うと、ガソリンが手に入らなくなったら、お米が生産できなくなってしまうって思って。鍬(くわ)一本を手にして完全に手作業でやると、耕せる広さには限界があります。だから代わりに、サブシステムとして選べる技術を持っておく必要があると思っていて。今は馬のトレーニングと、それを使う人間のトレーニング、その両方を、いろいろな人たちから教えてもらっているところです。畑を耕す鋤(すき)も、ちょっと昔は、おじいちゃんたちが使っていたんですよね。皆さん「家にもあるよ」とくれたりするんですけれど、そういうおじいちゃんたちも、自分たちが子どもの時に、そのまたおじいちゃんたちが使っているのをみた記憶しかないから、やり方は厳密には覚えてなくて「多分こんな風だよ」なんて言って、思い出しながら教えてもらってつくっていきます。

馬力
馬力
エコエネ会場

加藤:空気の流れも意識しています。ベランダのように使っているところに、温室のようにガラスを貼ってみたら、とても暖かくなるんですね。30センチほどの段差の高低差が効いて、部屋の空気全体が温まるので、寒い冬の時期でも、日が射していれば、昼間は暖房なしでもいられます。暖房器具は薪ストーブしかないのですが、以前は薪を6トンほど使っていたのが、これにしてからは半分で済んでいる。自然の力をうまく暮らしに取り入れることで、電気やガスなどの利用を抑えられるんです。

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