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第41回エコ×エネ・カフェ『「ローカルファーストが日本を変える」~地域からはじまるサステナブルな社会~』

  • 2023年1月27日
  • 緑のgoo編集部

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2022年11月28日(月)、第41回エコ×エネ・カフェ『「ローカルファーストが日本を変える」~地域からはじまるサステナブルな社会~』をオンラインで開催しました。

第41回目の開催となる今回は、一般財団法人ローカルファースト財団理事長など、様々な肩書きでローカルファーストを広める活動をされている亀井信幸さんをゲストに迎え、司会進行のBe-Nature School代表森雅浩さんと共に、地域から社会を考えました。

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(上)
森 雅浩(もり まさひろ)氏
有限会社ビーネイチャー 代表取締役
Be-Nature School 代表

(下)
亀井 信幸(かめい のぶゆき)氏
一般財団法人ローカルファースト財団 理事長
亀井工業ホールディングス株式会社代表取締役社長
日本商工会議所まちづくり委員長
茅ヶ崎商工会議所会頭

【目次】
 ①:エコロジーとエネルギーの両立する社会を目指して
 ②:ローカルファーストに実践するとは?
 ③:ぺちゃくちゃタイム
 ④:クロージング

エコロジーとエネルギーの両立する社会を目指して

開催にあたり、まずはJ-POWER(電源開発株式会社)の高山かずみさんよりご挨拶をいただきました。

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高山さん(以下、高山):
J-POWER(電源開発株式会社)は、戦後復興と経済成長で急速に増えた電力需要に応えるために、国策企業として1952年に設立、2004年に民営化しました。

全国に約100の発電所を持ち、発電設備の出力シェアは日本第6位、海外でも発電事業を展開しています。1998年に策定した企業理念のひとつである「わたしたちは人々の求めるエネルギーを不断に提供し、日本と世界の持続可能な発展に貢献する」の下、「環境との調和をはかり、地域の信頼に生きる」の信条に基づいて「エコ×エネ・カフェ」を開催しています。

ここではエコとエネ、双方のバランスがとれた社会について対話を通じて楽しく学ぶことを大切にしているので、今日はぜひ楽しんでいただけたらと思います。

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J-POWER(電源開発株式会社)広報部
高山 かずみ(たかやま かずみ)氏

ローカルファーストとは?

森さん(以下、森):
始める前に、簡単な意識調査をしたいと思います。

問1:ローカルという言葉から何を連想しますか?
地元、地方、狭い範囲、各駅停車という四択からは「地方」が約半数、次いで「地元」が多く選ばれました。

問2:ローカルファーストを日本語で言うならば、何が適してると思いますか?
地元第一主義、反グローバル主義、のんびり生きよう主義、地域経済循環主義の四択からは「地域経済循環主義」を選んだ人が約6割、「地元第一主義」 が約3割といった割合です。

森:
ローカルファーストという言葉には様々な意味がありそうですね。
亀井さんは数々の肩書をお持ちですが、代表取締役社長でいらっしゃる亀井工業ホールディングスはどのような会社なのでしょうか?

亀井さん(以下、亀井):
建設業を中心に建設の材料や高齢者福祉施設、スポーツ関連や外食など地域に必要なサービスを提供しています。
元々明治時代に相模湾の砂利を関東一円に販売したのが建設業の始まりで、今年で創業133年目になります。
私も茅ヶ崎生まれの茅ヶ崎育ち、小学生の時はボーイスカウトに入っていて海岸のごみ拾いなどの活動をし、大学時代は社会政策のゼミに入り環境問題にも取り組んできました。それが今の仕事にもつながっています。
日本のまちを豊かにしたいという思いからローカルファーストの活動を始め、ローカルファースト財団もつくりました。

森:
そして、日本商工会議所まちづくり委員長や茅ヶ崎商工会議所など、すべてのお仕事を通じてローカルファーストに取り組んでいらっしゃるということですよね。
ではそもそもローカルファーストってどういう意味なのでしょうか?

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亀井:
とても幅広い意味があります。「地域一番」や「地元優先」だけにとどまらず、これからの社会を変えていくことのできる価値観、豊かになるためのキーワードがローカルファーストなんです。

森:
ローカルファーストとの出会いは、まちづくりの視察のため訪れた海外だそうですね。

亀井:
全米でいちばん環境に優しいまち、住みたいまちと言われているポートランドをはじめ、アメリカの地方都市やヨーロッパのまちは個性があって魅力的です。
世界各地のいろいろな地方都市は賑わっている印象がありますが、日本は大型商業施設が増える一方でシャッター通り商店街が増えるなど、画一的になってきています。

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亀井:
世界と日本の違いは何なのだろうかと考えた結果、市民一人ひとりがローカルファーストの価値観に基づいて生活しているかどうかだと気づきました。
「自分たちのまちに愛情と誇りを持った選択と行動する」というローカルファーストを日本でも広めたいと思い『ローカルファーストが日本を変える』という本も書いています。

森:
「ファースト」というと、「アメリカファースト」や「都民ファースト」などの言葉を連想する方も多いと思いますが、まったく別物ですよね。

亀井:
ローカルファーストの方が歴史は古いのですが…よく勘違いされて困っています。アメリカはひとつしかありませんが、ローカルはたくさんありますよね。
自分のまちもローカルで、隣のまちもそこのローカル、遠く離れた知らないまちもローカルなんです。まず自分たちのまちで愛情と誇りを持った選択と行動をし、足りないものがあればローカル同士が協力し合って尊重し合いながらやっていく。突き詰めていけば、隣人を愛するということにつながります。
「ここが一番!」という優先順位の意味での「ファースト」ではなく、ローカルファーストは価値観やライフスタイルのあり方なんです。私たちはローカルファーストを一人ひとりの生活を豊かにする魔法の言葉だと思っていて、楽しく生活に取り入れていただきたいと思っています。

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