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「微生物」 Q&A解説

読み:
びせいぶつ
英名:
Microbe
  • Q: 目に見えるカビも微生物?
    カビはどんな微生物で、私たちの生活とどんな関係があるのだろう?

    A: カビは微生物の一種の真菌という仲間に分類される。生育したカビが糸状に見えるので、別名“糸状菌”とも呼ばれる。カビが目に見えるのは、たくさんのカビが集まってコロニーをつくるからで、一匹一匹のカビは目に見えない大きさだ。カビが発育するには栄養・水分・酸素・温度の4つの条件があり、65%以上の湿度を好み、20℃を超える気温で活発に活動するようになる。梅雨期にカビが発生しやすいのはこのためである。

    推定で35億年も前から地球上にいて、これまで約8万種ものカビが発見されている。カビには食品を変質させたり、壁などに生えて美観を壊したり、アレルギー疾患や中毒症、感染症などを引き起こす有害カビもいるが、酒や醤油をつくる麹菌、チーズなどをつくり、抗生物質であるペニシリンの生産に役立つアオカビなど有用菌も多い。

  • Q: 微生物を利用して環境浄化に役立てられる?
    土壌汚染や地下水汚染などを、微生物を利用して浄化するバイオレメディエーションとは?

    A: バイオレメディエーション(Bioremediation)とは、微生物が持っている化学物質の分解能力や蓄積能力などを利用して、有機塩素化合物重金属などの有害物質で汚染された土壌や水環境を修復する技術のこと。バイオは生物、レメディエーションは修復という意味だ。

    トリクロロエチレンやテトラクロロエチレンなどの揮発性有機塩素化合物による地下水汚染ダイオキシンなどによる土壌汚染カドミウムによる工場跡地汚染、石油流出による海洋汚染などを微生物の持つ分解作用を利用して浄化させる。たとえば、土壌1g中には約1億匹もの土壌微生物が生息しているので、この微生物を活性化させて、汚染した土壌・地下水に窒素、リンなどの無機栄養塩類、メタン、堆肥などの有機物、さらに空気や過酸化水素を導入し、現場に生息している微生物を増殖させて浄化活性を高める方法もとられる。

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