細菌など微生物の自然分解能力を利用して、環境汚染を浄化、無害化する技術。常温、常圧での原位置浄化が可能なため、土壌や地下水汚染の浄化や修復分野で有効とされている。米国で適用事例が多くあり、日本でも研究が進んでいる。トリクロロエチレンなどの揮発性有機化合物（VOC）のほか、PCB、ダイオキシン類などの有害化学物質を分解する技術・工法として期待されている。
自然環境から取り出した微生物を利用して、土壌の汚染を分解するバイオオーグメンテーションと、現場に生息する微生物を活用するバイオスティミュレーションなどの種類がある。また、環境浄化にあたって、バイオレメディエーションを核として化学酸化処理や掘削除去工法などを組み合わせた浄化計画を立てるソフトレメディエーションコンセプトもある。ただし、副生成物の発生など新たな環境影響につながるおそれもあるため、使用前に環境への影響評価を行うなど、十分な配慮が必要だ。
