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「琵琶湖」 Q&A解説

読み:
びわこ
英名:
Biwako Lake
  • Q: 富栄養化とは?
    琵琶湖の水質を悪化させた富栄養化とはどんな現象なのだろうか?

    A: わが国最大の淡水湖である琵琶湖は、1950年代頃まで日本固有の魚や貝などがたくさんとれる豊かな湖だった。もっとも澄んだところの透明度は水深10mを超えるほどだったという。ところが、1960年代になって生活排水や工場排水などに含まれる窒素やリンなどの「栄養塩類」が流れ込むようになった。このように、栄養物質が湖沼などの水域に流れ込んで濃度が高くなり、植物プランクトンや藻類が繁殖する現象を「富栄養化」という。富栄養化は、初期の段階では生物に栄養を与えるために魚などの数が増えることもあるが、過度に進むと嫌気性の分解作用が起きて硫化水素などの有毒な物質が発生し、魚の大量死などを引き起こすため、生態系のバランスがくずれる。また、悪臭を放ち、水の味もまずくなるなど、周辺の環境にも悪影響がある。

  • Q: 琵琶湖の漁業の特色は?
    琵琶湖ではどんな漁業が行われていたのだろうか?

    A: 琵琶湖はわが国最大の淡水湖で、豊富な生態系と美しい景観を誇り、湖の周辺を含めて国定公園に指定されている。伝統的な漁法は「待ちの漁法」といわれ、魚を待ち受けて仕掛けに落とし入れるタイプの漁法だった。一方、「えり」と呼ばれる漁法は、魚が障害物にぶつかるとそれを避けて移動する性質を利用したもので、魚を次第に狭いところに追いつめ、壷に入れるしかけだ。このような漁法に使われていたのが、竹やヨシなど湖とその周辺でとれる材料だった。待ちの漁法は閉鎖性水域の中での限られた資源を、持続的に利用するための知恵だった。最近は、動力船の性能向上や漁具の発達などを受けて、高速動力船による「アユの沖すくい」や、沖の深いところに生息する魚を沖曳き網によってとる「攻めの漁法」が行われている。

  • Q: 菜の花プロジェクトとは
    琵琶湖の合成洗剤追放運動から発展して誕生した「菜の花プロジェクト」について教えてほしい。

    A: 琵琶湖における赤潮の発生を抑えるために、1986年、滋賀県環境生活協同組合が中心になって、湖を汚す原因のひとつとなっている廃食油を回収して石けんをつくる「廃食油リサイクル運動」が始まった。しかし、回収する廃食油の量が増大するにしたがって、廃食油の新しいリサイクルの仕組みを構築する必要が出てきた。そこでドイツの実践事例をヒントに、転作田などに菜の花を植え、菜種油をつくって学校給食や家庭で使い、使い終わった油を回収して、バイオディーゼルに精製し、自動車やバス、漁船や農業機械の燃料として活用するという循環リサイクルが考え出された。これが菜の花プロジェクトで、滋賀県発で、全国に広がっている。

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