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「環境税」 詳細解説

読み:
かんきょうぜい
英名:
Environmental Tax

環境問題を解決するための手段には、法令で一定の行為を規制する規制的手法のほかに、税制以外の経済的手法、自主的取り組みなどさまざまなものがある。環境税は、税制を利用して環境に負荷を与えるものに課税し、それによる被害の発生を抑える経済的手法だ。すでに北欧や英国など多くの国で導入されている。

政府は、地球温暖化対策を進める効果的な手法の一つとして環境税の導入を検討している。国内の地球温暖化対策は、京都議定書で定められた温室効果ガスの6%削減が急務になっているが、その実現にはほど遠いのが現状だ。こうした状況を打破するために、経済的手法である環境税を活用しようという考え方だ。具体的には、温室効果ガス排出の原因になっている石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料に課税することによって、化石燃料の使用量を抑制し、CO2などの排出を削減することを目指す内容で、「炭素税」とも呼ばれる。課税方法としては、ガソリンやLPGなどの化石燃料を輸入や蔵出しする段階で課税する上流課税、石炭や天然ガス、電気など、製品販売段階で課税する下流課税が検討されている。

環境省が2010年度の税制改正要望に盛り込んだ「地球温暖化対策税」も、炭素税にあたる。同省が2009年11月に公表した案では、課税対象として、1) 原油、2) 石油製品(ガソリン、軽油、重油、灯油、航空機燃料)、3) ガス状炭化水素(天然ガス、LPGなど)、4) 石炭―などを想定している。しかし、多くの市民が家計の負担増を心配しているほか、産業界からは政府の慎重な対応を求める声が上がっている。

一方、CO2の排出抑制を目的とした炭素税のほかにも、地方自治体が導入している森林環境税水源税産業廃棄物税(産廃税)を広義の環境税と呼ぶ場合がある。森林環境税は森林や水源の保全のために、また産廃税は産廃の排出抑制や適正処理の財源確保のために導入された法定外目的税(住民税、事業税、固定資産税以外に地方が独自に課税できる制度)だ。これら地域の税制度は、国の環境税の先行事例として注目される。2009年11月には、宮城県が、税収をクリーンエネルギーの普及などに充てる環境税の導入を検討していると公表した。

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