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第44回エコ×エネ・カフェ『「持続可能な社会をつくる森とのつきあい方」~建築の民主化が拓く新たな世界~』

  • 2023年12月25日
  • 緑のgoo編集部

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2023年11月28日(火)に、第44回エコ×エネ・カフェ『「持続可能な社会をつくる森とのつきあい方」~建築の民主化が拓く新たな世界~』をオンラインで開催しました。

第44回目の開催となる今回は、VUILD株式会社取締役COO、林業プロデューサーの井上達哉さんをゲストに迎え、ファシリテーターのBe-Nature School代表 森雅浩さんと共に、持続可能な社会と森林について考えました。

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(上)
森 雅浩(もり まさひろ)氏
有限会社ビーネイチャー 代表取締役
Be-Nature School 代表

(下)
井上 達哉(いのうえ たつや)氏
VUILD株式会社取締役COO、林業プロデューサー

【目次】
 ①:エコロジーとエネルギーの両立する社会を目指して
 ②:楽しくなければ続かない
 ③:ぺちゃくちゃタイム
 ④:クロージング

エコロジーとエネルギーの両立する社会を目指して

開催にあたり、まずはJ-POWER(電源開発株式会社)の坂田奈寧子さんよりご挨拶をいただきました。

坂田さん(以下、坂田):
J-POWER(電源開発株式会社)は、戦後の電力需要に応えるため1952年に設立され、北海道から沖縄まで日本全国、さらに海外でも発電事業を展開しています。

「環境との調和をはかり、地域の信頼に生きる」という信条に基づき、エコロジーとエネルギー双方のバランスがとれた社会について皆さんと一緒に考えることを目的に、「エコ×エネ・カフェ」を開催しています。ここでは対話をしながら楽しく学ぶことを大切にしているので、ぜひリラックスしてご参加ください。

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J-POWER(電源開発株式会社)広報部 坂田 奈寧子(さかた ななこ)氏

エネルギーと森林の関係

森さんから、参加している皆さんに簡単な意識調査の呼びかけがありました。

問1:木を使って何かつくったことはありますか?(単一選択)

1: 子どもの頃に経験がある
2: 趣味で取り組んでいる(DIYなど)
3: それが仕事です(家具職人など)
4: まったく経験なし

半数以上が「子どもの頃に経験がある」「趣味で取り組んでいる」、「まったく経験なし」の方もいました。

問2:日本の林業にどんなイメージを持っていますか?(複数選択)

1: 大変だけど儲からない産業
2: 後継者がいなくて困っている産業
3: 日本の山を守るために必要な産業
4: 実は宝の山・工夫すれば伸びる産業

これについては「日本の山を守るために必要な産業」が一番多く、次いで「後継者がいなくて困っている産業」、「実は宝の山・工夫すれば伸びる産業」というイメージでした。

森:
今回のゲスト井上さんは林業・建築分野のスタートアップ企業VUILD株式会社のCOOですが、実は、J-POWERはVUILDに出資しているのですよね。

なぜ電力会社がVUILDに出資しているのでしょうか?まずはJ-POWER 経営企画部 経営企画室でスタートアップへの投資に携わる井手一久さんにお話しいただきましょう。

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J-POWER(電源開発株式会社) 経営企画部 経営企画室 井手 一久(いで かずひさ)氏

井手さん(以下、井手):
J-POWERグループは、「人々の求めるエネルギーを不断に提供し、日本と世界の持続可能な発展に貢献する」という企業理念の下、電力の安定供給に貢献しています。

それだけではなく、エネルギー事業に限定せずに「分散化」「デジタル化」「脱炭素」という3つのテーマを掲げ、課題解決だけでなく領域拡大、新たな事業領域の創出も目指しています。大企業に比べてスタートアップ企業は社会課題を抽出し、解決に向けて取り組むことにスピード感があることから、スタートアップ企業と協働しています。

第42回エコ×エネ・カフェにも登場したWOTAなど、現在12のスタートアップ企業に投資をしています。


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井手:
J-POWERの発電設備は水力、火力、風力、地熱などバランスの取れた電源構成となっており、特に水力発電は約3割を占めており、国内シェアは第2位です。

燃料調達から発電設備や送変電設備(※)の立地、建設、運転、保守まで取り組んでいるので、ダム周辺の森林など約4.800haの森林を保有しています。ダムでの水力発電にとって森林の管理は非常に大切で、J-POWERにとっても森林はとても重要です。

※送変電事業は、電源開発送変電ネットワーク株式会社が運営しています


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井手:
日本のエネルギー自給率は非常に低く、再生可能エネルギーといっても風車や太陽光パネルなどは海外メーカーのものが多いです。

長年、再生可能エネルギーの開発を行い、国内ではトップランナーを自負しているJ-POWERとしてはこの課題に取組む必要があると考えており、エネルギー自給率や持続可能性を考えると、地域でつくって地域で使う、小規模分散・地域循環型に注目しています。

そこで、『「いきる」と「つくる」がめぐる社会へ』をビジョンに掲げるVUILDの理念に共感し、出資しました。


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井手: VUILDとJ-POWERが協働した事例の一つにJ-POWERの若手建築職社員を対象にした「ものづくり研修」があります。伐採の現場から立ち会い、VUILDのデジタル加工機「ShopBot」(データを読み取って人の手では難しい加工をしてくれる機械)を使って製材し、ワインラックなどつくり上げました。

林業の現場を川上から川下まで体験をすることで、複雑なサプライチェーンの実態、地域や産業の課題を理解し、業務をより自分事化します。


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