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海野和男のデジタル昆虫記

複眼の深度合成の難しさ

複眼の深度合成の難しさ
2014年09月09日

 ウシアブの複眼を深度合成してみた(左)。同じアブをTG-3の普通の顕微鏡モードでも撮ってみた(右)。TG-3の方は複眼は6角形であることがわかるが(右下が一部を切り出したもの)、高倍率で撮影し深度合成した写真は、一部を切り出しても(左下)複眼の形が定かではない。最初、アブの複眼は6角形ではないのかと思ってしまったぐらいだ。そんなはずはないと検証してみた。
 アブの複眼は虹色に輝いたりするが、これは構造色の原理であろう。構造色を持つ複眼を撮ると、深度合成の如何に関わらず、ピントの合った場所は複眼が6角形に写らずに、まるで四角の中に球形の丸い立体物が浮き出してくるようだ。実際にはこれは幻の立体物であると思う。けれどこの球形こそが、アブの複眼を虹色に輝かせることに重要なのであろう。
 構造色を持つ立体物、例えば甲虫の翅などでも同じような現象が見られると思う。チョウの鱗粉は多層幕構造であるが、一枚一枚が極めて薄い平面に近い膜なので、このような現象は起こりにくいのだろう。
 今日は他にイブキスズメの飛翔の良い写真をアップしています。この画像をクリックすると、前に戻り見ることができます。

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