サイト内
ウェブ

酸っぱいものが食べたいときは超注意!「五行」で分かる食べたいものとカラダの関係

  • 2023年2月24日
  • 暮らしニスタ

漢方の世界では、からだの不調は単独でおこるものではなく、自然と連動しているととらえます。

その関係性をはかる物差しとして、からだを5つに分けた「五行」の柱で健康を考慮します。五行の考え方を紐解くと、味覚とからだの関係も分かります。

五行説によって見えてくる、食べたいものとからだの関係を紹介します。

「五行」で考える味覚とからだの関係とは

五行は、人間界と自然界を「木・火・土・金・水」の5つに分けて考えますが、この考え方を五味に活かすと「酸味、苦味、甘味、辛味、鹹味」に分類されます。

五味は五臓である「肝・心・脾・肺・腎」を補う作用があり、からだのある部分が弱っていると五味のどれかの味が欲しくなります。しかし、これらは互いに補い合っており、特定のものを過剰に摂取すると逆に臓器を弱らせることにもなるのです。

食べたいものでからだの状態をチェック!

薬膳では、味を5つに分けて体調にあった食材を取り入れる「五味調和」の考えをします。

どの食材も摂り過ぎると不調を招くため、バランスよく摂ることが大切。またこれらは、季節や気候、気圧にも影響を受けます。

酸っぱいものが食べたいとき

春におこりやすく、怒っているときや、イライラしているとき、肝臓の働きが低下しているときなどに酸っぱいものが食べたくなります。

苦いものが食べたいとき

夏に多くみられ、喜びや興奮が高まってるときに、苦いものが食べたくなります。気持ちが落ち着かないときは、コーヒーなどを飲んで一息つくといいでしょう。

甘いものが食べたいとき

梅雨に多い症状で、疲れているときや痛みをやわらげたいとき、さらに虚弱体質の人などは甘いものを求めがちです。

辛いものが食べたいとき

秋に多い症状です。秋に体調を崩しやすいのは五臓のうちの「肺」ですが、「肝」も関係しています。

適度に辛いものを食べると肺が活発に動きます。

しょっぱいものが食べたいとき

冬に多い症状で味が濃いもの、しょっぱいものを欲するときは五臓のうちの「腎」が弱っています。

腎は水分代謝やホルモンバランスにも関わっているため、腎が弱ると浮腫み、冷えなどの症状が出やすくなります。

からだの状態に合ったおすすめの食材とは

からだの状態によって、積極的に取り入れたい食材は異なります。体質や体調を考慮し、必要なものを適度に取り入れましょう。

酸の主な食材

「酸」は、汗や下痢、尿などの体液の過剰流出を防ぎます。また、筋肉を引き締める作用も期待できるため、頻尿や多汗、下痢などに効果的です。

さらに、「酸」は「肝」の働きを助けるので、肝臓や胆のう、目にもいいといわれます。主な食材は、豚肉、レモン、梅干し、酢などです。

苦の主な食材

「苦」は、体内の余分な熱を冷まし炎症を抑えたり、利水作用により水分を逃がしたりする作用があります。また、心身をリラックスさせる効果もあり、心臓や腸、舌に効くとされます。

主な食材は、ゴーヤ、銀杏、魚や豚の内臓、コーヒー、緑茶などです。

甘の主な食材

「甘」は、血(けつ)の栄養分や体力不足を補う働きがあります。「脾」の働きを高めるため、消化吸収などを助け、食欲増進や疲労回復、解毒を促す役割をもちます。

主な食材は、もち米、とうもろこし、かぼちゃ、バナナ、はちみつなどです。

辛の主な食材

「辛」は、からだをあたためる作用があり、気や血の巡りをよくします。発汗を促し、全身の水分量や呼吸を調節します。風邪のひき始めや冷え性、くしゃみ、鼻水にも効果的です。

また、「辛」は「肺」の働きを促進するため、肺、鼻、大腸に効きます。主な食材は、生姜、にんにく、玉ねぎ、にら、唐辛子、山椒などです。

鹹(しおけ)の主な食材

「鹹」は、固いものを軟らかくする働きがあり、便秘の解消に効果的です。また、「腎」の働きを促進し、水分代謝や貯蔵を行うため、腎臓や膀胱に効果があるとされています。

主な食材は、タコ、イカ、味噌、あさり、しじみ、昆布、ワカメ、塩などです。

漢方薬でからだのバランスを整えるのもおすすめ

食事の工夫をしても体調が改善しない場合には、漢方薬で内側からアプローチするという方法もあります。漢方薬は、五行に応じて、弱っている部分を補ったり、過剰な部分を抑制したりすることで、からだの調子を整えることができます。

また、漢方薬は、食事だけではできないからだの機能を回復させる薬理作用があります。

<からだのバランスを整えるためにおすすめの漢方薬>

・牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)

「腎」が低下した「腎虚」を改善します。
「腎」は生殖器系や泌尿器系に関わっており、加齢に伴う疲れやかすみ目、下肢痛、頻尿、排尿困難などの症状に使われます。

・帰脾湯(きひとう)

「脾」が低下した「脾虚」を改善します。
食物の栄養分を生命エネルギーに変えてからだ中に運ぶことで、虚弱体質、疲れ、食欲低下などに効果があります。

・抑肝散(よくかんさん)

「肝」の高ぶりを抑えます。
精神症状に関わる「肝」の熱をさますことで、怒りやイライラ、子どもの疳の虫や大人の神経症にも用いられます。

漢方薬を選ぶときに重要なのは、その人の状態や体質に合っているか、ということです。うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。

どの漢方薬が自分に合うのかを見極めるためには、プロの力を借りるのがおすすめです。「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。

▶「あんしん漢方」を詳しく見てみる

体調に合わせた食材を選びましょう

自分の体調や不足している部分に気を付けて食材を選ぶと、長期的にみて体調の改善を期待できるかもしれません。一日三食のうち、ますは一食だけでも旬の食材や野菜を使った食卓にしてみるのもおすすめです。

<この記事を書いた人>

薬剤師 相田 彩
漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。
▶あんしん漢方(オンラインAI漢方)

あわせて読みたい

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright(C) 2015 KURASHINISTA All Rights Reserved.