森と暮らすことによるプラスの効果に着目した意見がありました。
「森林で暮らすと、五感が研ぎ澄まされるような気がします」「東京の中心部にある明治神宮の森は、都会の人たちには身近に感じられる人工の森です。森林にはリラックス効果もありますし、各地にそういう場所がもっとできれば、都会の人も森林に足を運ぶ機会が増えるのではないかと思います」
森林という場の活用についての意見もありました。
「森林保全の活動には人手がいると聞きました。森に触れることには癒しの効果もあるといいますし、市民がこういった活動にもっと関われる機会が増えればいいと思います」「教育の場として森を使うという手もあると思います。佐々木さんの話にあったように、自然体験から学ぶことは多いでしょうから」
森林資源の活用の課題についての発言がありました。
「もっと国産の森林資源を使いたいけれど、マンションなどの部屋を借りて暮らしている人も多いし、コストの面からも、いきなり森林資源を自分の住まいに導入するのは難しいと思います。学校や図書館などの公共施設から導入を進めていくことで、一般の人たちが木質バイオマスに触れる機会を増やしたらどうでしょうか」「ガスや電気に慣れてしまっているので、火は直ぐに消えるものという認識があります。薪ストーブのように火の管理の難しいものは現代人には適さないのではないかと思います」
木材をもっと使うべきという意見がでました。
「ものを買う時に、木材で出来たものを意識して選ぶようすることがもっと出来そうです」「木でできたおもちゃやコースターのように、日常に取り入れやすいものがあると思います」
しかし、一方で「森と暮らす」こと、そのものがイメージしづらいという声が多くありました。
「心理的に遠いのだと思います。日常生活の中に、森林はまったく関係がない。馴染みを感じられません」「森林はあくまでも『非日常』というイメージです。森林のあるところで暮らすのは不便だし、普段森林を意識することなんてほとんどないのが実際ではないでしょうか」「今まで一度も森に足を踏み入れたことがありません」
一人を同じテーブルに残し、メンバーを入れ替えて、2つ目の問いに移ります。