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「自然体験」 詳細解説

読み:
しぜんたいけん
英名:
Nature Experience

自然体験は、森や川で遊ぶことや、キャンプ、アウトドアスポーツ、農作業、自然保護活動などを通じて、いろいろなかたちで自然とふれあうことだ。方法や目的はさまざまだが、自然を直接体験することによって、自然に対する関心が芽生え、自然について理解する力が養われる。都市化の進行に伴い、人と自然との関係は希薄化してしまった。それでも、自然体験の機会は、日常生活やボランティア活動、野外レクリエーション、観光、保健休養、環境教育、企業研修などさまざまな場面で得られる。こうした活動に取り組むことで、大人も子どもも自然との共生への理解を深めることができる。

自然とのふれあいについては、環境基本法に規定がある。環境保全に関する施策の策定指針の中で、「人と自然との豊かな触れ合いが保たれること」と明記されている。また、環境基本計画にも随所に自然とのふれあいの重要性が散りばめられている。環境省は、活動場所の整備や体験する機会の提供、人材の育成と確保、活動プログラムの充実、情報提供などを進めている。さらに、環境教育等促進法には、大臣が環境教育の取り組みを支援する団体を指定する仕組みや、知事が自然体験の機会の場を認定する制度がある。

環境省は、自然とのふれあい活動を推進するための事業を実施している。誰でも参加できるものとしては、毎年4月から5月の「みどりの月間」や、7月から8月の「自然に親しむ運動」、10月の「全国・自然歩道を歩こう月間」などがある。また、国立・国定公園における自然公園指導員の研修を実施するなど、利用者指導を充実している。パークボランティアの養成や支援も行っている。このほかにも、エコツーリズムの充実や、「全国自然いきものめぐりスタンプラリー」の実施、「ふれあいの森」の活用推進などに力を入れている。

文部科学省の新学習指導要領も、総合的な学習の時間の中で自然体験活動などの社会体験に配慮することを求めている。国は、小学校が約1週間程度の長期自然体験活動を展開できるように環境の整備を進めるとともに、自然体験活動指導者の育成を行っている。一方、民間でも、自然体験プログラムを提供する全国のNPOなどが集まって自然体験活動推進協議会を設立した。現在はNPO法人となり、自然体験活動の調査研究や普及・啓発などに取り組んでいる。

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