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「光触媒」 Q&A解説

読み:
ひかりしょくばい
英名:
Photocatalyst
  • Q: 光触媒は室内でも効果がある?
    光触媒は、屋外だけでなく室内でも効果があるのだろうか?

    A: 光が当たると触媒のような働きをする光触媒のうち、さまざまな製品に利用されているのが酸化チタンだ。酸化チタンの光触媒は紫外線を受けて活性となるため、紫外線を約3%含む太陽光が当たる屋外で最も高く効果を発揮する。紫外線は蛍光灯の光にもわずかながら含まれており、室内環境中の有害物質はppmオーダーの濃度であり室内でも効果はあるが、汚れがひどい場合にはあまり効果がなかった。こうした中、(独法)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO技術開発機構)は2009年1月、従来の10倍以上の活性を持つ可視光型光触媒の開発・量産化に成功したと発表した。これまでの光触媒は屋外でしか充分な効果を発揮できなかったが、室内でも有効な点が特徴で、室内空気環境の改善や新型インフルエンザ対策などへの用途拡大が期待されている。NEDO技術開発機構では内装用途などへの応用によって、将来的に約2兆8000億円の市場創出を目指すとしている。

  • Q: 光触媒がヒートアイランド軽減に役立つ?
    光触媒はヒートアイランドの軽減にも効果があるというが、本当なのだろう?

    A: 代表的な光触媒である酸化チタンが紫外線を受けると、水をはじく超親水性や、汚れ物質などを洗い流す効果があることがわかっている。この機能を利用して、ビルの壁面や屋根の建材に酸化チタンを塗り「打ち水」のように水をまいたり、軒下や屋根に穴のあいたパイプを通して雨水を流したりすると、建物全体の表面に水の膜ができる。その水が蒸発する時に潜熱を奪うので、周囲の気温を低下させるとともに室内の温度を下げる効果がある。この、光触媒による「ビルの打ち水」によって室内の温度を2〜4度下げることができ、冷房による消費電力を10〜20%削減できるという試算もある。また、2005年に開催された「愛・地球博」に設置されたドーム屋根の休憩所では、夏季ピーク時に冷房空調負荷を最高で3割近く削減する効果が得られた。

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