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「エコレールマーク」 詳細解説

読み:
えこれーるまーく
英名:
Eco Rail Mark

貨物や旅客輸送など運輸部門からの二酸化炭素(CO2)の排出量は年々増加しており、その削減が重要な課題となっている。鉄道による貨物輸送は省エネに優れているが、消費者が店舗などで商品を選ぶ際に、商品がどんな輸送手段で運ばれたのかを知るのは難しい。そこで国土交通省は、輸送する際に鉄道貨物を一定の割合以上利用した商品や企業に対して、「エコレールマーク」を付与する仕組みを設けた。同省が進めている、トラックから鉄道貨物輸送へ転換する「モーダルシフト」の一環だ。事務局は、公益社団法人鉄道貨物協会に置かれている。

このマークを商品などに表示することにより、消費者はその商品がどんな輸送手段で運ばれてきたかを知ることができる。一方、企業にとっては、環境への配慮に力を入れていることを社会へアピールでき、評価につながる。2012年6月末現在で、認定商品は140品目・86件に上り、認定企業は75件ある。認定の流れは、申し込みのあった商品や企業について、学識経験者などからなる運営・審査委員会が審査を行って、そこでの審査と承認に基づいて認定される。認定の通知を受けた企業は、事務局と契約を結び、マークを使用できるようになる。

マークの認定基準は、商品については、500km以上の陸上貨物輸送のうち30%以上を鉄道で運んでいることだ。また、企業については、500km以上の陸上貨物輸送のうち15%以上を鉄道で運んでいること。そして、数量にして年間で1万5000t以上、数量×距離にして年間で1500万tkm以上の輸送に鉄道を利用している企業だ。原則として、消費者向けの商品を製造している企業が対象になる。

このほかにも、商品や段ボール、カタログ、新聞広告など、認定された商品のイメージを表す媒体への表示や、環境報告書やウェブサイトなど、企業イメージを表す媒体への表示なども認められる。ただし、申し込みの内容に虚偽があったり、認定通知を受け取ってから1カ月以内に使用契約を結ばなかったりした場合などには、認定が取り消されて表示できなくなることもあるので注意が必要だ。

2012年の夏には、エコレールマークと環境省の国民運動「熱中症予防声かけプロジェクト」とのタイアップ企画が実現。熱中症に気をつけるよう呼びかけるポスターが全国の駅に掲示された。

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