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「廃FRP船」 とは

読み:
はいえふあーるぴーせん
英名:
Waste FRP Boats

FRP(ガラス繊維強化プラスチック)でつくられたモーターボートやヨット、漁船などのFRP船は、強くて丈夫であり製品寿命が長いため、全国各地で用いられてきた。しかし、使用後の廃FRP船を解体処理するには自動車や家電に比べて多くの手間や費用がかかり、回収有価物も少ない。また、効率的な陸揚げ作業や輸送段階での解体減容作業など、リサイクルを効率よく行うための技術開発も遅れている。こうした理由から廃FRP船の解体や処理は事業として成り立ちにくく、その結果として不法投棄される事例もあったため、早急なリサイクルシステムの構築が課題となっていた。

こうした中、国土交通省がFRP船リサイクルシステムの調査研究を行ったことや、拡大生産者責任(EPR)の考え方が社会に浸透しつつあることなどを受けて、主要メーカー7社(川崎重工業、スズキ、トーハツ、トヨタ自動車、日産マリーン、ヤマハ発動機、ヤンマー舶用システム)をはじめとするFRP船メーカーなどでつくる業界団体の(社)日本舟艇工業会は、「FRP船リサイクルシステム」を2007年度に開始した。同システムが構築された背景には、同年に環境省が告示を改正して、一般廃棄物に関する広域的処理の特例対象に「廃FRP船」が追加され、環境大臣から廃棄物処理法に基づく広域認定を受けたことがある。

現在、同システムは全国47都道府県で実施されている。収集された廃FRP船を指定引取場所に持ち込んで解体した後、FRP破材を中間処理場に輸送して破砕や選別などを行い、セメント焼成する仕組みだ。リサイクル料金は廃FRP船の船種により分けられており、全長6m以上7m未満のオープンボートの場合で6万5000円だ。

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