建設現場などで発生する土砂のこと。建設残土や建設発生土ともいう。残土には、土砂や土地造成の目的となる土砂に準ずるものと、港湾や河川などの浚渫に伴って生ずる浚渫土、その他の種類がある。建設工事に伴って発生する建設汚泥は廃棄物処理法上の産業廃棄物に該当するが、残土は産廃に含まれない。
このため、建設汚泥を中間処理したいわゆる改良土による埋立てを行ったり、汚染された残土を不法投棄したりする事件が全国で起きた。こうした偽装リサイクルともいえる不適正処理を防止するため、千葉県や茨城県などの地方自治体が残土条例を制定して、生活環境の保全と災害防止に力を入れている。一方、残土のリサイクルについては、国土交通省が発生土利用基準を定めて事業者に対して適正な利用を求めている。