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「環境ビジネス」 とは

読み:
かんきょうびじねす

 環境への負荷が少ない製品・サービスや、環境保全技術・システムなどを提供する仕事や事業全般のこと。OECD(経済協力開発機構)が1999年にまとめた環境製品とサービスなどに関する本、「The Environmental Goods & Services Industry」では、環境ビジネスを、「『水、大気、土壌等の環境に与える悪影響』と『廃棄物、騒音、エコ・システムに関連する問題』を計測し、予防し、削減し、最小化し、改善する製品やサービスを提供する活動」として定義している。具体的には、公害防止装置や廃棄物処理・リサイクルプラント、測定分析機器など環境負荷を低減する装置・機器に係る産業や、低公害車などそれ自体環境負荷の少ない製品の製造・販売、廃棄物処理業など環境保全関連サービス、水処理施設等のインフラ整備など、さまざまな業種・業態がある。
環境省は上記のOECD分類に基づき、わが国の環境ビジネスの市場規模や雇用規模に関し、2000年、2010年、2020年における環境ビジネスの市場規模及び雇用規模についての推計を2003年に公表している。それによると、環境ビジネスの市場規模は、2000年に29兆9000億円だったものが、2020年には58兆4000億円に、雇用規模については、2000年には76万9000人だったものが、2020年には123万6000人になると推計されている。
また、2006年に閣議決定された第3次環境基本計画では、市場において環境の価値が積極的に評価される仕組みづくりのために、環境分野でのイノベーション促進が必要であるとしている。そして、技術、ビジネスモデルの革新を進め、環境ビジネスを促進していくため、環境投資の促進、グリーン購入の拡大、環境ビジネスを担う人材の育成などの取り組みを促進するとしている。
一方、急速な経済発展を実現している中国や東南アジアなどのアジア諸国においては、今後の環境への投資や対策の重要性が増しつつあると考えられる。中国、インドネシア、インド、タイ、ベトナムの各国における環境ビジネスの現状と将来の潜在的な市場規模の推計を資料ベースで行った調査結果を2004年に環境省が公表しているが、これらのアジア主要国の環境ビジネス潜在市場規模の現状値は約210〜250 億US$、これが2020 年には約1340〜1640 億US$になると推計されている。このうち現状では中国が全体の約半分、次いでインドが全体の25% を占めている。

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