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第36回 エコ×エネ・カフェ『コロナ禍で日本は「脱炭素化」をどう進めていくのか?~「コミュニケーション」「働き方」「SDGs」を切り口に考え、語り尽くす~』

  • 2021年3月4日
  • 緑のgoo編集部

ぺちゃくちゃタイム2

全体セッションを受け、参加者は再度同じグループ(小部屋)に分かれて自由な対話を行いました。参加者からは以下のような多様な声があがりました。

▪意識を変えていくには、価値観を強制するのではなく、新たな世界を提示して選ばせるということが大切だと思った。

▪若い人に環境への意識が高い人が増えているという実感がある一方で、 ESGなどは経営層に非常に受けている、まだまだなのは中間層なので、中間層を巻き込むような流れが生まれ、企業の経済活動の中で生かされていくといいと思っている。

▪企業の中で意識変革を起こすには、トップダウンとボトムアップの両方がバランスよく必要だが、今そういう雰囲気ができつつあると感じている。

▪会社の中で様々な部門の人たちが環境問題を自分ごととしてとらえ始めたように感じているので希望を感じている。

▪「自分が意識していることは正しくて、意識していない人や他の意識がある人は間違っている」と考えがちになるが、それはおかしい。教育とは、教育者が思う方向に導くことではなく本人がどう判断するかの材料を与えるもので、判断の結果に多様性があるのは当たり前。

▪何ごとも「これが環境に良くてこれが環境に悪い」と一概には言えない。例えば水力発電は環境に良さそうだけれども、ダムを作ることでの自然破壊もある。環境教育ではその両面を教えていかなければいけない。

▪恐怖心を煽るより、好きなことや楽しいこととつなげて考えた方がモチベーションも上がる。なので、こういう自由な話し合いの場がとても良いと思う。

▪環境問題は、技術的な面だけではなく社会的な側面からも考えなければいけない。

▪まちづくりが専門で、まちづくりの教育をしている。子どもたちに自分の故郷のいいところを教えているが、人から言われてわかるものでもないしそもそも他と比べたことがないのでわからない。自分ごととして考えていくには、自分と関連のある身近なところから考えることが必要不可欠だと思う。

▪子どもは大人の言うことを鵜呑みにしているわけではないという話があったが、とても大事なことだと思った。インターネットで情報が簡単に手に入れられる時代だからこそ、情報を結びつける力や疑う力が重要だと思う。

▪コロナ禍で人と話すことが少なくなり、自分の頭で考えることや自分ごと化することの重要性が再認識できた。

▪人を変えるよりもまずは自分が変わる、ということが心に響いた。自分が変わった姿を見せ、より良い未来をみんなで思い描いて目指せるような社会にしたい。
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全体セッション2

ぺちゃくちゃタイム2を受けて、参加者全員で質問や意見の共有が行われました。

参加者4:
今の若い人の環境意識は明らかに上がっていると感じています。経営者層には環境がトレンドだという意識があり、取り残されているのは中間層です。仕事で責任ある立場に置かれ、家族もいて、日々の生活に追われてモヤモヤしている中間層も多いのではないかと思います。

森:
僕もそこは取り組むべき仕事だと思っています。残された人生をそれに費やしてもいいかなと思っています。

参加者5:
あらためて、今日のテーマである「コロナと脱炭素化」という観点からコメントをお願いします。

藤木:
コロナ禍で辛い思いもしましたが、変化を余儀なくされたことで手応えを感じている部分もあります。リモートワークもまんざらではなかったり、変わるというのはおもしろいのかなと思いました。脱炭素化に向けて社会が変わっていくと思うのですが 、変化に対して前向きにとらえるやり方もできると思いました。

川嶋:
2020年を機に働き方も学び方も一気に変わらざるを得なくなり、リモートワークやオンライン授業なども増えました。しかしそれらは2020年にいきなりできるようになったわけではなく、本当はずいぶん前からできるようになっているものをやらなかっただけなんです。僕はzoomを2017年からやっていましたが、当時は誰も相手にしてくれませんでした。できる技術はあるのに人間が勝手に尻込みしていたものが、コロナ禍という強制力があったので変わることができました。
脱炭素化の問題も、今後法整備がなされ、ある程度の強制力になっていけばやらざるを得なくなります。今は必要されているだけの電力をつくっていますが、「もうこれしか電力をつくれませんので皆さん工夫してください」と言われたらせざるを得ません。強制力があれば工夫も知恵も出てくるということを、コロナ禍によって学びました。

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森:
東日本大震災の原発事故がとてもショックで「本当に変わらないといけない、変わるしかない」と強く思ったんですけど…元に戻る力も強くてそれに乗っかってしまったという反省があります。
コロナ禍もすごく苦しいです。かなりの仕事が飛んでしまいました。しかし3年ぐらい前からどこかで「このままやっていても続かないな」と思ってたんです。でも、こんなに大きなショックに襲われても、僕はまだ大きなシフトチェンジができていません。コロナ禍級の出来事が起きてもまだ変われない、本当に変わるのって難しいんだなと思いました。
「お前の魂は何を望んでいるんだ、お前の耳は何を聞いているんだ」と、本当に自分の魂が望む方向に行くためにどう向き合うのかという視点でコロナ禍と向き合っています。
なかなか変われないということについては深刻に受け止めていますが、すべてに深刻になるばかりでは逆にダメなんで、深刻ではなく真剣に考えて楽観的に生きていきたいです。

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