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ほうとうの名店「名物ほうとう不動 東恋路店」の建物はまるで雲のよう

  • 2021年6月3日
  • ことりっぷ


空から舞い降りてきたような白くて不思議な建物。美術館のようにも見えますが、じつは河口湖に店を構え、ほうとう専門店として人気のある「名物ほうとう不動」の店舗です。アーティスティックな建物の中で、山梨の郷土料理・ほうとうをいただきませんか。
河口湖駅から車で5分ほど、国道沿いの東恋路交差点に建つ「名物ほうとう不動 東恋路店」。横を通る人が思わず目を奪われてしまうような、大きくて真っ白な丸みを帯びた建物は、圧倒的な存在感。その向こうには凛とそびえる富士山が見えます。
建物を設計したのは建築家の保坂猛さん。この不思議な形は富士山のふもとにかかる雲をイメージしたもので、1枚の絵になるようなデザインにしています。この土地ならではの美しい建物は、数多くの建築賞も受賞しています。
店内に入るとそこは真っ白な空間が広がり、まるで雲の洞窟に入ったよう。曲線を描く壁と天井は、境目がわからないほど一体になっています。入り口や窓もアーチ状で、包まれているようなホッとする感覚です。
建物に沿う形で座席がゆるやかなカーブを描いて並んでいて、雰囲気は開放的な大食堂のようです。建物の構造から音が反響するのも、なかなか面白いですよ。
山梨県の郷土食でもある「ほうとう」は、戦国武将の武田信玄が陣中食として野菜たっぷりのほうとうを考案し、甲州風として広まったともいわれています。
「ほうとう不動」のほうとうは「名物 不動ほうとう」の1種類のみ。ほうとうは家庭料理でもあり、創業者の奥様が作っていたほうとうの味をベースにしているからだそうです。アツアツの鉄鍋が運ばれてくると、店のマーク入りの鍋敷に置かれます。鍋の中には油揚げとかぼちゃ、いんげんなど国産の野菜がたっぷり入っています。
自家製の味噌を溶かした秘伝のスープは、とろとろのかぼちゃなどの甘みとあわさってまろやか。海産物のうまみを感じるコクのあるスープです。コシがあって、もっちりと食べ応えのある麺は自家製麺。ほかに比べると太めで長さのある平打ち麺です。生麺から煮ているので麺が膨らみ、よりもっちりするそう。スープに絡んだコシのある麺をぜひ味わってみてくださいね。
ほうとうと一緒にいただきたいのが、特製の「いなり寿し」。沖縄県産の黒糖で煮た油揚げに甘酢の白ごはんを入れて包んでいます。黒糖の甘みとあまり酸っぱくない酢飯のバランスがよく、頼みたくなる1品です。
もう1つ箸休めにおすすめなのが山梨名物の「馬刺」。ロースとモモ肉が4切ずつ乗っています。脂のバランスが違うことで味も変わるので、食べ比べをしてみては。
店内のインテリアも注目ポイントです。よく見ると、建物のカーブに沿ってテーブルもカーブしています。木のぬくもりを感じられるテーブルやイスは、地元の木工店が建物にあわせて1点ずつ手作りしたものだそう。イスにはくぼみがつけられ、座り心地も満点です。小さな子どもが座っても危なくないように、座面を畳敷きにしているイスもあります。
気配りのきいた空間で、受け継がれてきたほうとうをいただくと気持ちもほっこりします。河口湖への旅の途中でぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

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