今月の小諸日記は連載で日本の昔のカメラについて、カメラの写真とそのカメラで撮った写真を毎日更新中です。
岩合光昭さんの著名な写真集に「日本の犬」と「日本の猫」というのがある。ニコンFを持ってたまたまサクラが満開の静岡県を訪れた。ある寺に綺麗なサクラが見えたので、ミツバチの写真を撮ろうかと登っていった。ところがそこは写真の名所のようでカメラマンがどっさり、プロみたいな人もいた。ミツバチの写真を撮ればサクラに近づくから、こういう場所では撮影不可能。それで急に思いついて、デジカメでニコンFの写真を撮ることにした。
できあがった写真はご覧の通り。まねしたわけではないのだが、結果は岩合さんの写真に雰囲気が似ている。題して「日本のカメラ」。サクラと富士と日本を代表するニコンFである。
ところでニコンFはニコンSシリーズのボディーを一眼レフ可したカメラである。1959年から1971年まで生産されたが、この時代はぼくの中学、高校、大学時代に相当する。当時はニコンFなど高嶺の花で、とうてい学生の身分では手にすることはできなかった。F2以降は使ったが、Fでの撮影は、今回が初めて。今度の本に載せるため購入したのだが、使ってみて、その使いやすさにびっくり。世界の報道カメラマンに愛用され、それまでプロ用はライカのレンジファインダーカメラというのを、プロ用ならニコンとと塗り替えたというのがよくわかる。
露出計無しなので適当に勘で露出をきめてを撮影する。けれどピーカンの昼過ぎなら多分旧式のマイクロニッコール55mmで1/2倍の撮影でiso100ならF5.6,1/250でよいはずだ。こんなことも昔はわからず、露出計の付いていないカメラではカラーポジは撮れないと思っていたのであった。このカメラで撮った写真はこちら
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