キャノンAE1プログラムと言えばつい最近のカメラのような気もするが、1981年の発売。その元となったAE1は1976年の発売であるからもう20年以上も前のカメラだ。
AE1はシャッター優先だが、このAEiプログラムは押せば写るプログラムモードがついている。プログラムモードはシャッターと絞りをぶれない程度に適当に決めてくれる機構であるから、一般には写真家には不要な機能である、プログラムオートでいつも撮影するならば高級カメラを買う意味はないのである。
当時の友人に木原和人さんというカメラマンがいた。彼はネイチャーフォトの名手で、名作をたくさん撮った。彼が使っていたのがAE1である。木原さんの写真は、ぼけを上手に使った写真が多い。絞り優先機の方がよい気がするが、シャッター優先AEのAE1を使っていた。実はカメラマンは絞り優先で撮っても、実際にはいつもシャッタースピードを気にしている。だからシャッター優先でとろうと絞り優先でとろうと、カメラマンが写したいイメージを考えている限りは同じ写真が撮れる。プログラムモードでとればカメラマンの考え方が入らないから、誰がとっても同じ写真になってしまう。
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