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海野和男のデジタル昆虫記

ナミテントウの多型

ナミテントウの多型
2002年04月06日

今日はナノハナにたくさんのテントウムシを見た。
 ナミテントウの模様は不思議である。基本的には赤地か黒地で、そこに黒か赤の点がある。でもよく考えたら、地色が赤であるか黒であるかというのは、ずいぶんと違う。それでも結構似てみえる。
 赤は目立つ色であり、赤と黒のツートンはもっと目立つ。どうやらテントウムシは目立ちたがり屋の虫らしい。テントウムシに触ると足の付け根から赤い汁を出す。この汁は臭くて、鳥が食べると不快な味がするといわれる。それでテントウムシは自分がまずい虫ですよと宣伝しているらしいのである。
 実際には毒のない虫で、毒がありそうな虫に似せる場合は、目立つ効果が同じならば、いろいろなタイプのものがあった方が、捕食者に学習されなくてよいという説がある。もしかしたらテントウムシはそれほどまずくないのかもしれない?それにしても違った模様のもの同士で平気で交尾するから、仲間を見分けるために模様を使っていないことは確かである。詰まり、この模様は他者への何らかのサインなのである。

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