緑のgooは2007年より、利用していただいて発生した収益の一部を環境保護を目的とする団体へ寄付してまいりました。
2017年度は、日本自然保護協会へ寄付させていただきます。
日本自然保護協会(NACS-J)の活動や自然環境保護に関する情報をお届けします。
豊かな自然を守りながら、自然と共生する暮らしが営まれている世界的な自然保護地域・ユネスコエコパーク。NACS-Jは、人と自然のより良いかかわりを生み出すため、1983年にユネスコエコパークのしくみが日本に導入された当時から、その推進に取り組んできました。近年再び注目が集まりつつあるユネスコエコパークの魅力をご紹介します!
▲【緩衝地域】照葉樹林へと伸びる照葉大吊橋。多くの観光客を森に呼ぶことで伐採を抑制するとともに経済効果を上げた象徴的な場所。
今回は、綾町役場ユネスコエコパーク推進室の河野円樹さんにお話を伺いました。
綾地域に残されている照葉樹自然林は日本最大級の面積を有するとともに、東アジアの照葉樹林の北限付近にあり、高標高域では氷河期の名残であるブナなどの落葉広葉樹林に連続しているなどの特徴を持っています。日本固有種も多く、2005年からは九州森林管理局、宮崎県、綾町、NACS-J、てるはの森の会の5者協働で、「綾の照葉樹林プロジェクト」に取り組み、照葉樹林を保護し、周辺を100年かけて復元することを目指しています。地元では、照葉樹林の恵みを受け古くから木工品や碁盤、竹刀などの工芸品が生産されてきました。また、約半世紀にわたる自然生態系農業などと連携したまちづくりを通じ、自然と人間の共存に配慮した地域振興策を行っています。
▲【緩衝地域】川中自然公園~川中神社の散策コース
イチイガシの巨木やトロッコ道跡などをゆっくり歩くことができる川中自然公園~川中神社の散策コース。自然観察会はもちろん、森林セラピーなども行われている。
▲【移行地域】綾雛山まつり
江戸時代から綾町に続く、綾雛山まつり。長女が生まれた初節句に親戚や隣近所の人たちが山や川で拾ってきた巨木や古木を飾りつけ、花木などを持ち寄って奥座敷に山河を再現した「雛山」をつくりお祝いする。雛山には、自然のごとく清く優しく大きく育ってほしいとの願いが込められている。
▲【移行地域】早川農苑の農業体験
▲【移行地域】綾手づくりほんものセンター
【移行地域】無農薬・無化学肥料栽培にこだわりながら農業体験の受け入れも実施している早川農苑や、町内の農家から毎朝出荷される新鮮な野菜や果物、自然食品や加工食品を販売する綾手づくりほんものセンターでは、土のにおいと野菜本来の味が楽しめる。
出典:日本自然保護協会会報『自然保護』No.553より