サイト内
ウェブ

Vol.28 石井美由樹さん
ベニバナに癒やされ、魅せられて…

  • 2017年9月14日
  • NPOローハスクラブ

地域資源としての紅花

7_花
 「人類のキレイは紅花が守る!」という言葉が心に浮かび、紅花と真摯に向き合い良い製品を作りたい!という強い思いが沸き上がりました。

 白鷹町は紅餅生産量日本一で、市場の90%を占めていますが深刻な後継者不足です。それは紅花栽培の難しさと労力に対する収益性の難しさからです。紅花は生産者由来の製品は生まれづらい作物です。それは紅花栽培の目的が紅花を加工した紅餅を納品することだからです。
 「紅花香黄染~べにばなこうきぞめ」は紅餅を製造する過程で生じる有用液から製造されているために紅餅も納品でき、通常は廃棄していた有用液にも価値を見出すことができます。また、色目の美しさのみならず紅花の持つスキンケア効力に着目しているので汎用性が広く、白鷹町の紅花生産組合である「紅の花を咲かせる会」と連携しながら化粧品・食品分野でも研究を進めている最中です。
 生産者は種から植物を育てるので、その植物の一番の理解者です。生産者一人ひとりの声を聞いてこそ、本当に良い製品作りを進めることができます。地域資源としての紅花を輝かせることができます。

300 8_あおそ
紅花で染めた青苧(あおそ)
 音羽屋の畑は土に化学的な物を一切入れない無農薬で生産を行っています。農薬を使えば虫や雑草に患う時間が短縮され、見た目も良い効率的な作物ができるのですが必要性を感じないので音羽屋では使用していません。
農薬はその昔、魔法の薬と信じられてきました。ノミ・ダニ・蚊やシラミ・疫病などを防ぐことができたおかげで多数の人命が救われました。しかし私は皮膚病と体調不良で悩んでいる時期があり、息子は強いアトピーで今日も苦しんでいます。私たちの体に化学物質はキャパオーバーなのです。 化学物質がキャパオーバーになってしまった現代には原点回帰が必要です。

 紅花音羽屋の作る紅花化粧水は水を一滴も使用していません。水は酸化するので様々な薬を足していかなければいけないからです。水の代わりに北海道に自生する白樺の樹液を使用しています。白樺の樹液は各種ミネラルが豊富な命の水と言われています。この白樺樹液に紅花と無農薬ラベンダーの成分を抽出し作成しているので化学物質は一切使用せず、成分の生産者のこだわりが見えることを徹底した飲めるほどにオーガニックな化粧品です。
 紅花クリームにはゴールデンホホバオイルと蜜蝋を使用しています。蜜蝋は消毒に薬剤を使用せず燻煙法を用いた蜜蝋を白樺樹液で精製しているので樹液の成分がたっぷり配合されています。痒みに泣きながらお肌を叩いている乙女の私に手渡してあげたい化粧品です。
 私たちのこだわりは自然の恵みを分けてもらうという考え方に根差すことです。白樺は切るのではなく小さな穴から染み出る樹液を頂いています。樹液は葉が出る頃には止まるので木で穴を塞ぐと来年には元通りになります。
化学物質に頼らない。人にとって本当に必要な良い製品を提供できるように頑張って精進します。
 紅花の花びらでどうして色が染まるのか?平安時代の書物に基づいて行う「紅のお花遊び」ワークショップ。紅花の花びらと椿の灰、烏梅を用いて紅花の色の化学を探求しながら染めを行います。日本全国に輪を広げていきたいです。

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。