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第25回 Wha-Dhoインストラクター、フリーライター/志野デスーザさん
人生はまるでジグソーパズル?

  • 2011年12月22日

アメリカから日本支援の輪

志野さんはライターとしても活躍されていますが、一貫したテーマなどはありますか?

折り鶴のついたブックマーク(しおり)
折り鶴のついたブックマーク(しおり)
 人は皆この世に生を受けた意味がありますから、多忙な日常生活に忙殺されて一生をなんとなく生きるのではなく、読者の方が「私、このままでいいの?」と人生を問い直すきっかけを作れるように心がけています。
 また私自身が長い恋愛遍歴の果てに自分を見つめ直し、その結果魂が震えるような主人との出会いを体験したことから、恋愛や結婚で悩む人々をサポートすることも大切なテーマです。私のブログでも「人生のパートナーと出会う方法」という記事の読者数が圧倒的な伸びを見せ、見知らぬ方々から相談やお礼のメッセージも届き続けているため、近い将来このテーマの本の出版を構想中です。

 

日本の震災後、各国からの支援が相次ぎましたが、アメリカ在住の志野さんは、どんな思いで母国の惨事を受け止めていたのでしょう?

ホールフーズマーケットの募金箱
ホールフーズマーケットの募金箱
クリックで説明文を拡大できます

 アメリカ在住の日本人もまた、様々な形で母国を支援する活動を積極的に行っています。阪神大震災の経験者である友人が始め、他のチャリティ活動で多忙な彼女の後を私が引き継いだ「折り紙ブックマークプロジェクト」もその一つですが、赤十字への寄付を募る折り鶴のついたブックマーク(しおり)を作り、カフェやレストラン、日本食品店、ヨガスタジオなどに設置を依頼する活動も、多くの人々のサポートに支えられています。
 また、行きつけのホールフーズ(オーガニック系の大型スーパーマーケットとして全米展開)にダメもとで日本支援を直談判したところ、通常はNPO用の募金箱を義援金集めに即変更し、数ヶ月に渡って支援を続けてくれました。さらにホールフーズの担当者からは、日本のために店頭イベントを企画し、収益のすべてを米国赤十字に寄付したいとの連絡までいただきました。日本人の少ない街にも関わらず、このような積極的な支援に感動したのは言うまでもありません。

 

人生はまるでジグソーパズル?

アメリカの暮らしの中で、日本に対する新たな気づきはありますか?

シンシナティの中心街
シンシナティの中心街
 お客様を大切にするサービス面に関しては、日本を上回る国はないと思います。あくびをしながら対応するレジ係など、日本ではあり得ませんよね。ただアメリカでは、一般の人々がとても優しい。西部開拓時代からの助け合い精神が根付いているのか、通りすがりの人が困った人にさっと手を差し伸べる光景をよく見かけます。実際に私も車がパンクした際、見知らぬ人々に助けられ深く感動したことがあります。反して日本では困った人がいても見て見ぬ振り、もしくは皆が忙しすぎて、周囲の人が困っていることに気づく余裕すらないといった状況が多いのではないでしょうか? そんな日本もこの震災を機に、互いに助け合いながら生きて行くことの大切さを学び直しているように思えます。震災で受けた被害はあまりに甚大ですが、この苦境を温かな未来に繋げていけるのは、私達一人一人にかかっているのではないでしょうか。

 

最後に、アメリカを拠点に活動する志野さんの今後の抱負などはありますか?

志野さんの住む街、ラブランドの遊歩道とサイン
志野さんの住む街、ラブランドの遊歩道とサイン
 現在住んでいる地域は日本人が少なく、知り合ったアメリカ人から「あなたが人生で初めて会った日本人」と言われることもあります。ですから常に「日本の親善大使」のつもりで周囲の人々に接し、日本人としての誇りを持ちつつ、グローバルな視点で世界を見ることができる人間になりたいと思っています。
 アメリカへの移住当初は、日本で培った常識や習慣が通用しないことにストレスを感じると同時に、言葉の壁などにもぶち当たり一時は鬱状態に陥りましたが、3年目を過ぎた頃から、色々な意味で充実した日々を送れるようになりました。そのような私自身の体験をもとに、今では同じような境遇で悩んでいる人の相談役にもなれています。人生にムダなことなど一つもないのですよね。
 最近、これまで自分が歩んで来た人生の点と点とが繋がり、まるでジグソーパズルのピースが揃い、予想外の美しい絵が目の前に広がるような瞬間があります。人生は神様が用意して下さった壮大なシナリオ、それを楽しみながらこれからも自分なりに真摯に生きて行きたいと思います。

 

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