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第23回 プロデューサー / 淀野 隆さん
時代の最先端を創造してきたプロデューサーが語る環境観

  • 2010年12月24日

精神修養としてのミーム。瞑想の効果と精神的環境

著作のなかに、マハリシさんという瞑想家との出会いを書いておられますね。彼がビートルズに大きな影響を与えたことも・・・

マハリシさんとビートルズの面々
ビートルズに大きな影響を与えたマハリシさんとビートルズの面々。AP電として2008年2月5日にマハリシさん91歳で逝去されたことを伝える報道記事の写真。1967年に出会った時の写真である
写真提供:デビット・リンチ財団
写真提供:デビット・リンチ財団
 1998年にオランダの本部まで行って、マハリシさんに出会った。京都伏見桃山の私の故郷に「ブッダ・ランド」を開発するというわけです。これには驚きました。なぜ伏見桃山なのかでね・・・1週間ほど待ってようやく面談の機会が出来た。その待たされた結果と言うべきか、私の前がポール・マッカートニーでした。これは著作にも書いています。それより驚いたのが、マハリシさんがビートルズに大きな影響を与えられたことです。それも書いていますが、そのあともこの瞑想がアメリカで引き継がれている。デビット・リンチ監督、クリント・イーストウッド、ポール・マッカートニー、リンゴ・スターなどが、アメリカの小中高でこの運動を展開しているわけです。
 毎朝と夕方の放課後に15分ほどの超越瞑想を小中高生にさせる。学力は向上し、意志がしっかりとした子供に成長する。余談ですが、タイガー・ウッズが強いのは仏教徒で座禅を組んだりするからだ、ということでアメリカのプロ・ゴルファーがタイに行き修行をしたという報道がありました。いま東洋の宗教というか、精神環境が西洋社会で大きな影響を与えています。

たしか日本にもマハリシの瞑想科学とトレーニングジムがありますよね。

 ありますよ。一時オーム真理教の瞑想と、ごっちゃにされてしまったことがあった。宗教団体ではないから、その余波をいまだに受けた形になっている。超越瞑想として、世界で「心の健康」増進に役立っていますね。

波動論がお好きなようですね。

 ええ、音楽で生きてきたからでしょうか・・・私たちのDNAは、実は塩基配列で指令を出している・・・この構成はアニン、グアニンなど4つの基本物質で、その名前の頭文字がA、T、C、Gなんです。TをEに替えると、ラ、ド、ミ、ソという音階と同じだというわけですね。しかもどうも3連音符で信号を送って、その時の身体に必要なたんぱく質を製造させるらしい。音楽というのは、ピアノまん中の「ド」の音は、365振動ですね。これも波動です。考えてみると色、音、におい・・・大きく言えば、宇宙の誕生のビッグバンも爆発と同時に波動をだしたはずだ。我々が認識する形とか音とか色も実は波動で認識している。それに街を歩いている美人も老婆も青年も全部個性のあるDNAの組み合わせ音を奏でている。個人個人が独自の音楽演奏しているわけです。その波動が聞き取れれば、うるさいでしょうね。しかしたまには「あの女性のDNA演奏はしびれるな」なんてことが感知出来る・・・。

 
ヴェーダの森那須「ブラフマスターン」
超越瞑想を学べるヴェーダの森那須「ブラフマスターン」

沖縄出身のかたは、やはり沖縄音楽のように、ミとラがなかったり・・・

 いやそれは面白い発想ですね。著作では強引にラスベガス、ブロードウェイ。そこのショーと音楽を入れ込んだ。ビートルズだけでなく、われわれ人間は本質的に音楽家なのだ・・・そういう視点で音楽の自分史みたいに、いろいろ書き込みました。基本は波動論です。人間はそれぞれ言葉以外に自分の波動で話し合っている。直観で「この人素晴らしい」とか「ちょっと肌が合わないな」などは、きっとお互いの発信している波動で察知し合っている・・・そう考えると愉快ですね。

 

それはスーパーサピエンス的ですね。有り余る知識よりも、感性、直観、波動の受信力のようなものが、21世紀人間には必要だ・・・

著書『二人だけの「愛・宇宙」六十兆個のバラード』
著書『二人だけの「愛・宇宙」六十兆個のバラード』
 グッドな環境。Goo環境とは、やはり心の環境だと言いたいですね。離欲主義で自己制御が出来る人間。基本的には「愛」とは与えるものだ、自己犠牲の大切さを知り行動出来る・・たしかに地球環境の崩壊は怖いです。しかしそれに歯止めをかけるのも結局は、われわれ人間ひとりひとりの「制御力」でしかない。国家や企業に地球汚染の罪を転化するのでなく、自分が加害者だ、という認識が出来る人間・・・地球を愛し、国家を愛し、街を愛し、家族を愛するならば、自分勝手な利己主義を捨てる・・・むずかしいけど、21世紀人間にはそれが要求されている。
 最近になって、世界の各国は資源と領土を守るのに神経質になっている。これは19世紀的な国家戦略ですね。なぜか市民の向かう方向に逆行しています。しかし底流では同じとも言える。欲しくないという心理は欲望の減退のほかに、地球資源を食い漁ったということが影響している。国家として、いずれ海からお魚が獲れない時代が来る。農作物が育たない土壌になってしまう。だからあらゆる資源と国家の領域だけは死守したい・・・21世紀は人間の生き方を試される時代でしょうね。もし神がおられるなら、それをじ〜っと見ておられる。人類にとっては怖くて、厳しい時代。孫の可愛い顔を見ると、なんとかしなければ・・・なんて痛感します。

 

 

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