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SDGsは日本の学びをどう変えていくのか ~手島先生の特別授業~ vol.1

  • 2019年3月7日
  • 緑のgoo編集部

【目次】
①:ゲスト紹介
②:「どういう時代を私たちはつくっていけるのか」を考える
③:深い学びが生まれる時間
④:日本の教育を変えていく2つの大事な方向性

「どういう時代を私たちはつくっていけるのか」を考える

第30回エコ×エネ・カフェ

これ(写真参照)は、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)がつくった映像です。私はよく授業の導入に使ったりします。大型の台風の、分厚い雲がありますね。最大瞬間風速90m、これは時速にすると324km。新幹線のぞみより速いですよね。台風だけじゃなく、干ばつなどの異常気象が各地で起こってます。ヨーロッパでは最高気温48度を観測。すごい熱波がおそいました。何万人もの人が亡くなっています。集中豪雨も激しいですよね。こういうなかでどういう時代を私たちはつくっていけるのか、いけないのか。そういうことを考えて行くのが大事だと思うんです。

こういう時代を生きる子どもたちの教育、今までと同じで良いんでしょうか?もしみなさんがこの国の教育について決めていける立場になったとしたら、どういう方針を示しますか?同じテーブルの人と意見を出してたくさん話してください。2分以内です。よーい、スタート!

第30回エコ×エネ・カフェ

いま短い時間で話した中からも、いろんな意見がでてきましたよね。たとえば、「もっとコミュニケーションが必要」とかね。そういう視点を含めて今の政策を見てみると「できてないじゃないか」とか「良いね」っていうのが見えてくる。「視点を持つ」ということが大事なんです。

第30回エコ×エネ・カフェ

10年前の学習指導要領では、「個人の視点」を大事にしていました。今は、多様な人々と協働しながら、様々な社会的変化を乗り越え、持続可能な社会の作り手となるといった「社会の一員」としての視点が大事だといっています。

第30回エコエネ_第1部スライド画像

持続可能な社会のつくり手を育てることがESD。J-POWERの考えにもあるところですね。では、これをどう具体化していくか。2つの視点を明確にしました。「ひとつは教育過程をどう編成するか」。もうひとつは「どう実施するか」です。編成とは「総合的な学習の時間」と関連をはかって行うカリキュラム・マネジメントのことです。それを、主体的に、対話的に、コミュニケーションを大事にしながら学んでいく。そういう風に授業改善していくことが必要なんです。

第30回エコエネ_第1部スライド画像

基礎的な知識もやる。思考力もやる。主体的な態度も育てる。全部やったら時間が足りなくなりますよね。だから、バラバラにやったら駄目。教科と教科をつなげていく。それがカリキュラム・マネジメントです。これをESDカレンダーという形でまとめているのですが、実はESDカレンダーは国会でも提案されました。下村文部科学大臣も全国の学校に広げていきたいと答弁しているんですね。各教科バラバラでテストやって終わりではなくて、もっとつないでいく。するともっと深い学びが起こるかもしれないということなんです。

第30回エコエネ_第1部スライド画像

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