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企業はなぜSDGsに取り組むのか ~味の素株式会社の場合~ -第29回エコ×エネ・カフェ 前編-

  • 2018年11月13日
  • 緑のgoo編集部

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各界の第一人者をゲストに招き、「エコロジー」と「エネルギー」について気楽にフラットに学び合うエコ×エネ・カフェが、2018年10月23日(火)に開催されました。

29回目の開催となる今回のテーマは「企業はなぜSDGsに取り組むのか」です。SDGsとは、国連加盟国が2015年に全会一致で採択した「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にある持続可能な世界を実現するための国際目標です。SDGs達成に向け、企業はどのような想いでどのような取り組みを進めているのでしょうか?味の素株式会社 広報部 ダイレクトコミュニケーショングループCSRチーム長 シニアマネージャーの室 俊幸さんをゲストにお招きし、わかりやすく解説していただきました。

【目次】
①:ゲスト紹介
②:味の素グループの目指す共通価値の創造 -ASV-
③:バイオサイクルによる資源の有効活用
④:海洋資源の持続可能な利用への貢献
⑤:食と栄養の改善への取り組み
⑥:今後取り組んでいきたいこと

ecoene-264 室 俊幸(むろ としゆき)氏
味の素株式会社 広報部 ダイレクトコミュニケーショングループ CSRチーム長 シニアマネージャー

エコロジーとエネルギーの両立する社会を目指して

開催にあたり、まずは主催のJ-POWER(電源開発株式会社)の藤木専任部長よりご挨拶をいただきました。

ecoene-27 藤木 勇光(ふじき ゆうこう)
J-POWER(電源開発株式会社)秘書広報部 専任部長


藤木さん(以下、藤木):J-POWER(電源開発株式会社)は、戦後復興と経済成長で急速に増えた電力需要に応えるために、国策企業として1952年に設立、2004年に民営化しました。全国に発電所を持ち、日本で消費される電力の約6%を発電しています。1998年に策定した企業理念「エネルギーと環境の共生」の実現を目指して、2009年から「エコ×エネ体験プロジェクト」を社会貢献事業として展開しています。今年で10年目の節目を迎える「エコ×エネ・カフェ」は私たちの暮らしに欠かすことのできないエコとエネ、双方のバランスがとれた社会について社会人と学生がフラットに話し合う「身近なつながりの場」という位置付けで開催しています。今回のテーマは「企業はなぜSDGsに取り組むのか」です。味の素株式会社の取り組みを参考に、みんなで一緒に楽しく学んでいきましょう。

ecoene-99 ファシリテーターのBe Nature School 森さん

味の素株式会社のSDGsへの取り組み

森さん(以下、森):まず自己紹介をお願いします。

室さん(以下、室): 今から32年前の1986年に新卒入社しました。名古屋で営業を経験したのち、本社の法務部で契約や株主業務などを担当。留学した後にフランスの欧州本部で法務・総務・保険の業務を担当しました。2012年に日本に帰り、M&Aを担当した後、去年からサステナビリティを担当しています。

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森:法務やM&Aをされていて、今のお仕事はまったく畑違いの感じですよね?

室:よく言われるのですけれど、企業価値をいかに高め、市場やアナリストから高い評価を得るかという意味では共通しているんです。

森:あらためて、味の素株式会社についてご説明ください。

室:味の素は、日本人が日本で発明した製品がもとになった生まれた会社です。100年以上前に、東京帝国大学の教授だった池田菊苗先生が「湯豆腐を昆布だしでとるとなぜ美味しいのだろう」ということから「うま味」成分を発見して、味の素の創業者となる鈴木三郎助氏と一緒に事業をはじめました。池田先生はドイツに留学した時に体格のいいドイツ人をみて「日本人の体格や栄養状態を改善したい」ということから「うま味」を発見したそうです。うま味は今も英語でも「Umami」と呼ばれています。「うま味調味料」として知られ、世界130カ国で販売されています。

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森:世界中「味の素®」という名前で販売しているのですか?
室:全部それで統一していますね。「味の素®」が世界各国で一番売れている製品ですが、その他にも「ほんだし®」をはじめとして各国の味の嗜好にあったものを使ってだしに近い風味調味料を作っています。
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