最後のラウンドでは最初のテーブルに戻り、元のメンバーと一緒に対話を深めていきます。
宮野さんのテーブルでは「究極のエコは原始の生活に戻ることではないでしょうか。火を起こすところからスタートするとか。そういうところまで考えていくことが敢えて必要なのかもしれません」「そもそもエネルギーを作るのがどれだけ大変でどれだけ大切かということが分かれば、どんなに便利な時代になってもエネルギーの使い方をちゃんと考える人間でいられると思います」という意見や「どんな時代でも、電気が止まっても暮らしていける力を身につけることが大切だなと思いました。そういうベースとなる力強さは人として必要ですし、これからの教育を考える上でも大事ですよね」という意見が聞こえました。
平佐さんのテーブルでは「どういったエネルギーの使われ方がいいのかは地域の特徴によっても差がでてくると思います。スマートグリッドはITを使った技術なので、エネルギーを考える時にITインフラの構築とのバランスを見て考えていくことが必要になりそうですね」「技術革新もどんどん進んでいくから、どこまでの便利さが必要か、求められるのか、立ち止まって考えることが絶対に必要だと思う」という声がありました。
他には「進化はひとつの方向にだけ向かうものと考えられがちですが、もしも失敗があった場合軌道修正できるような仕組みも必要だなと思いました」「どんな時代でも自分の身は自分で守ることは大切なので『蓄電』だけではなく『逐電』という発想からエネルギーが開発されてくるのではないかと思いました」など様々な意見が出ました。江戸時代のような循環型の生活様式を参考にすることも大切であると同時に、テクノロジーとの共存をどう考えていくのか、という視点を持つことが未来には求められているようです。
「スマートグリッド」というキーワードをきっかけに、自由な発想でエネルギーの未来について考えたひととき。「難しそう」と参加者が最初に抱えていた不安は、いつの間にかカフェの熱気の中に消えていったようでした。