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「移動性野生動物種の保全に関する条約(ボン条約)」 Q&A解説

読み:
いどうせいやせいどうぶつしゅのほぜんにかんするじょうやく
英名:
Convention on the Conservation of Migratory Species of Wild Animals
  • Q: 移動性動物種の現状は?
    渡り鳥などの移動性動物種を取り巻く現状はどうなっているのだろうか。

    A: 国連環境計画(UNEP)の報告書によると、移動性動物種が長距離の移動時に利用する拠点の多くが、開発などにより危機にひんしている。渡り鳥やコウモリにとって重要な移動拠点となる湿地などは、20世紀だけで50%以上減少した。また、沿岸域の急速な開発により、2050年までに温帯及び熱帯にある海岸の91%が影響を受け、海洋汚染による渡り鳥などへの影響が深刻化すると予測されている。一方、中国大陸やアフリカ大陸では、アンテロープやヌーなどの哺乳類の移動経路が高速道路などにより分断され、生息や繁殖に悪影響を及ぼしている事例がある。

  • Q: ボン条約の動向は?
    最近のボン条約に関する国際的な合意の動向を教えてほしい。

    A: 移動性野生動物種の保全に関する条約(ボン条約)の第10回締約国会議が、2011年11月にノルウェーのベルゲンで開催された。COP10では、危機にひんしている移動性動物種の保護を強化していくことで各国が合意した。具体的には、生態系ネットワークを保護するため、移動経路を分断する道路や鉄道、パイプラインなどの開発事業の評価を進める。また、野生生物の密猟や違法取引の根絶など、環境犯罪への対応を強化する。さらに、湿地干潟、沿岸域など移動拠点の再生に取り組む。COP11は2014年にエクアドルで開催される予定だ。

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