国連環境計画の略称。1972年のストックホルム国連人間環境会議で採択された「人間環境宣言」と、「環境国際行動計画」を実施する機関として設立された。他の国連機関による環境活動を調整しつつ、未着手の環境問題を推進することを主な目的としている。本部はケニアのナイロビにあり、バンコクなど６つの地域事務所がある。理事国は国連総会で選出され、任期は４年。２年ごとに半数が改選される。2010年７月現在で58カ国あり、日本はUNEP創設以来、管理理事国に選ばれている。2009年の国連総会でも、わが国は2013年までの管理理事国に選出された。
UNEPは、環境分野を対象とする国連活動・国際協力活動を行っている。オゾン層保護に関するウィーン条約、モントリオール議定書、バーゼル条約、生物多様性条約など、環境関係の国際条約を積極的に作成している。また、これらの環境条約を各国が批准し、国内法を整備し、実施されるように促すことを通じて、地球環境の保全に貢献している。さらに、開発途上国における環境条約や法の遵守を徹底するため、途上国における能力の構築や技術移転に力を入れている。
