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「オゾン層」 とは

読み:
おぞんそう
英名:
Ozone Layer

オゾンの濃度が高い大気中の層のこと。オゾンは酸素原子3個からなる気体で、大気中のオゾンの約9割は、地上10kmから50kmの大気圏にある。また、約20km付近が最大濃度となっている。オゾン生成のメカニズムは、成層圏内に上昇した酸素分子が上空の紫外線のエネルギーを受けて2個の酸素原子に分かれ、単独になった酸素分子と別の酸素分子とが結合してオゾンとなる。

オゾンの量は地域、季節によって変動し、一般的には緯度の高いところの方が多い。また季節では冬から春が最も多く、秋に少なくなる傾向がある。オゾン層の観測は世界中で行われており、世界全体のオゾン全量は1990年代後半以降、ほとんど変化がないかわずかに増加している。ただし、1979年以前よりは少ない状態が続いている。日本上空のオゾン全量は、1990年代半ば以降、国内4地点(札幌・つくば・那覇・南鳥島)で緩やかな増加傾向にある。

オゾン自体は人体にとって有害な物質だが、オゾン層は、太陽から降りそそぐ紫外線のうち生物に有害な波長の約99%を吸収し、守ってくれる大切な存在だ。紫外線は生物の細胞を破壊したり遺伝子に変化を起こしたりして、皮膚がんを誘発することもある。フロンガスによるオゾン層の破壊が大きな問題となっていることを受けて、フロンガスの廃止や代替が国際的に進められている。日本では、旧「フロン回収・破壊法」が、フロンガスの使用から廃棄に携わる事業者に対して使用の合理化と管理の適正化を求める「フロン類法」に改正された。2015年4月に施行される予定だ。

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