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「アオコ」 とは

読み:
あおこ
英名:
Blue-Green Algae

ラン藻やシアノバクテリアなどの植物プランクトンが、湖沼や池などで大量に発生して水面が緑色になる現象のこと。緑色の粉や塗料を流したように見えることから、「水の華」と呼ばれることもある。都市化や産業活動の発展に伴って、生活排水などに含まれる窒素やリンなどの栄養塩類が都市部やその周辺の湖沼などに流入し、富栄養化が進んだことが主な原因とされている。アオコをつくる植物プランクトンとして、アナベナやミクロキスチスなどがある。

アオコは腐敗するとカビ臭などの悪臭を発し、分解される時に酸素が消費されるため、水中が酸欠状態になって魚など水生生物の大量死を招くことがある。とくに温度の高い夏場には、ラン藻の増殖活動が活発化するため被害が大きくなる。水温が25度を超えると大発生につながる場合もある。また、アオコの原因となるラン藻には、肝臓や神経に対する毒性をもつ種類もあるので注意が必要だ。

このように、アオコは自然の生態系や人の健康に深刻な影響を及ぼすが、その生成過程や原因についてはわかっていない部分が多い。緑藻などほかの植物プランクトンと競合したり動物プランクトンによって食べられたりして、出現の時期や量に差があるためだ。また、水質や気象条件によっても発生や終息の時期が異なる。一方、同じように水面が緑色になっても、ミドリムシや浮草などが原因である場合にはひどい悪臭は発生しないことが多い。

同じように水面が青っぽくなる現象に青潮があるが、こちらは赤潮で発生した植物性プランクトンの死骸が海底に堆積し、分解の過程で酸素が少なくなった水がわき上がって起こるものなのでアオコとは違う。

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