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第11回 「サイエンスリテラシーから見たエコとエネ」古田ゆかり 氏

  • 2012年12月25日
  • 緑のgoo編集部
J-POWER エコ×エネ・カフェ

取材日:2012年11月22日 

はじめに

「エコロジーとエネルギーのバランスのとれた社会の実現」。これは私たちの日常に密接に関係するとても重要な課題です。エコ×エネ・カフェはこのテーマについてゲストの話をきっかけに気軽で真面目な対話を楽しみながら学び合う場として2009年から始まったJ-POWERの社会貢献活動プログラムです。4年目に突入した今年度は「いま、改めて語ってみよう。私たちのエコとエネ」。「エコロジー」と「エネルギー」の関係について改めて語り合い、私たちの豊かさや持続可能な社会のあり方について考えていきます。

クリスマスムードの高まるカフェ
クリスマスムードの高まるカフェ
クリスマスムードに包まれる会場

エコ×エネ・カフェにはJ-POWERとつながりを持ったさまざまな人が集まります。環境に関心がある人、過去にエコ×エネ体験プロジェクトに参加したことのある人、企業でCSRや環境に関わる仕事をしている人、普段はエコのことはあまり考えていないけれど友だちに誘われてやってきた人など、性別や年齢、活動分野を超えたさまざま人たちが集まってあるテーマについての意見を交わし、つながりや絆を育てていくことを大切にしています。

開場の時間が迫る中、少しずつ参加者が集まってきました。

ドリンクやサンドウィッチをとりながら・・・
ドリンクやサンドウィッチをとりながら・・・
ドリンクやサンドウィッチをとりながら・・・

廃棄物関連企業に勤めているという加納さんは、「エネルギーやゴミ処理の問題は経営上の重要課題でもあります。エコでありながらエネルギー的にも良いということについての情報を仕入れ、お客様にも提供していきたいという気持ちから、環境をテーマにした会合に頻繁に足を運ぶようにしています。ゴミは誰もが出すものですから、業界や専門家の集まりばかりではなく、こういった会合への参加を通じて、一般の人たちの環境問題に対する意識を理解することが大切だと考えています」と話してくれました。

同じテーブルの皆さんと歓談する加納さん(中央)
同じテーブルの皆さんと歓談する加納さん(中央)

今回のゲスト・古田ゆかりさんは、北海道大学に勤務していることから普段は北海道で生活しています。「20年ほど前、地球環境について考えるうち、環境問題をきちんと理解する上では科学の知識が欠かせないという結論に至りました。現代は国民の理系離れなどが問題になっていますが、自分たちの身のまわりには科学に関することは山ほどあり、文系・理系に関係なく科学的なものの見方を身につけることは必要不可欠です。専門家と言われる人たちも、一般の方の支持を得ながら活動をしていかなくてはなりません。私はそういう橋渡しをする活動に取り組みながら、科学技術コミュニケーターとなる人材の育成に携わっています。

今日はエコとエネについて考える場所です。エネルギー問題への関心が高まる今、エネルギー政策に関する国民的議論では70%を超える人が原発に依存しないという「ゼロシナリオ」を選択しました。大切なのは、その選択の根拠はどういったものであったのか、道筋を立てて理解することだと私は思います。科学は特定の問いに対して合理的な回答をすることができますが、科学だけで社会の問題に対する答えを出すことはできません。社会的合意形成を行うのは科学者だけではなく、皆さん一人ひとりです。ですから、皆さん自身が科学リテラシーを持って合意形成にのぞむことが必要なのだと思っています」。今回のカフェ開催にあたり、古田さんはこのように話してくれました。

古田ゆかりさん
古田ゆかりさん

今回はどんな対話が深められていくのでしょうか。いよいよ第11回目のエコ×エネ・カフェのスタートです。


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