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え! 意外と距離ある?! 知っておきたい都道府県のサイズ感

  • 2024年1月22日
  • コロカル
わかっていたけど、そんなに大きい?!

日本地図を思い浮かべることができても、ふだんの暮らしのなかで、都道府県のサイズ感を意識することは少ないと思います。今やリモートワークなど、遠隔でのコミュニケーションも当たり前になり、より実際の距離感覚も掴みにくくなっているかもしれません。

例えば、東海道新幹線に乗って「やけに静岡県長いなあ」とか、東北自動車道を運転して「あれ? まだ岩手県なの?」とか、実際に移動して、意外と距離があるんだと感じる人も多いはず。

よく話題にあがるのが、北海道のサイズ感。その大きさは、関東1都6県も近畿7府県もすっぽりと入るほどです。

北海道と関東地方

北海道と近畿地方

※地図はウェブメルカトルをベースに、おおよその大きさを把握するために作図。緯度の違いによる歪みを許容しています(以下も同様)。

札幌在住の人に「今、函館に来ているんだけど、これから会えない?」なんて距離感がつかめていない発言をすると、北海道あるあるだと冷笑されるでしょう。

札幌から函館は直線距離で150キロ以上あり、車の道のりでも最短250キロ以上、4時間以上かかります。旅行上級者となれば、北海道のサイズ感を逆手にとって、空港のINとOUTを変えて計画を組む「北海道シティホッピング!」を楽しむ人も。

また、たびたびSNSでも話題になるのが、新潟県と九州地方の比較。さすがに同じ長さではないですが、その近いサイズ感に驚く人も。新潟県は日本海沿岸線で330.8キロ、県境の端から端までの直線距離でも250キロを超えます。

九州地方は、門司港から佐多岬までの直線距離で330キロほど。

九州地方は、門司港から佐多岬までの直線距離で330キロほど。

新潟県とひと言で言っても、エリアによって気候や文化も違い、特産品もさまざま。広い新潟県内の多彩な魅力は「新潟のつかいかた」でも紹介されています。

「能登には来ないで」「でも石川県には来て」の真意

そして、今、注目されているのが、石川県公式アカウント(@motto_ishikawa)により「石川県外の方に分かりやすい画像」としてシェアされた地図。

出典:アニメ作家 名取祐一郎さん(@natoriyuichiro)

出典:アニメ作家 名取祐一郎さん(@natoriyuichiro)

石川県のアニメ作家・名取祐一郎さん(@natoriyuichiro)が、依然、復旧作業が続く能登地方と、金沢市などの日常生活を取り戻している加賀地方との被害状況の差をわかりやすく伝えたもの。同じ石川県でも観光に支障がないエリアの宿泊キャンセルが多くなっています。石川県の馳浩知事が、「能登には来ないで」「でも石川県には来て」という呼びかけをした意図がわかります。

出典:アニメ作家 名取祐一郎さん(@natoriyuichiro)

出典:アニメ作家 名取祐一郎さん(@natoriyuichiro)

また、1月16日にポストされた石川県の地図に、「ご要望が多かった富山県の被災状況の地図も作りました。」と1月19日には上記の地図も作成されました。

子育てを機に東京から移住して10年以上となる名取さん。石川県内と県外の両方ともの視点があり、アニメやデザインの仕事を活かせるご自身の役目として、地図を製作したと言います。

「県外の方は石川県、北陸の事ってほぼ知らないんです(笑)金沢しか地名を知らず、位置関係が分からない方が大多数です。

地震で輪島、珠洲など被害が甚大な県北部の報道が多いのは当たり前ですが、その反面、私が住んでいる震源から遠く離れた県南部は被害が少なく日常生活を送れています。

東日本大震災の時の福島県もそうでしたが、報道と現場のギャップが大きく、今回の石川県も県全体が被災地の印象を持たれていると感じました。」と名取さん。

「情報デザイン」としてわかりやすく伝えるのが難しいとしながらも、なるべくシンプルにして、文字や色のメリハリに気を配ったそう。

東京から移住された石川県内在住のアニメ作家だからこそ石川県の被害状況とサイズ感のわかりやすい地図となったのでしょう。

奥能登から金沢市周辺の距離感

大きな震災が起こった際、同一の県内でも比較的被害少ない地域にも起こるのがこうした風評による観光への影響。同じ県内でも被害の少ない地域で地元経済を回さなければならない状況です。全国各地でも「北陸を食べて応援」の催しのニュースも聞こえて来ましたが、石川、富山だけでなく、新潟や福井を含む北陸地方の観光への影響は大きいようです。

北陸新幹線の金沢-敦賀間は、2024年3月16日開業予定。北陸観光も一層近くなります。

北陸新幹線の金沢-敦賀間は、2024年3月16日開業予定。北陸観光も一層近くなります。

では、石川県のサイズ感を身の回りに合わせてみるとどうでしょうか。名取さんの投稿にもあるように、石川県は南北に約200キロ(舳倉島含む)あり、能登半島の先端(珠洲岬)から福井県の県境までの直線距離でも170キロ以上あります。

例えば、珠洲市から金沢市までは直線距離で110キロほど。被害が大きい奥能登エリアから金沢あたりまでの距離を直線距離で約100キロとして、関東や関西エリアの距離感を比べてみました。

東京(都庁)から半径100キロの同心円

東京(都庁)から半径100キロの同心円

宇都宮市(栃木県)、前橋市(群馬県)、水戸市(茨城県)、甲府市(山梨県)、沼津市(静岡県)、銚子市(千葉県)などが、近い距離となっています。

大阪(府庁)から半径100キロの同心円

大阪(府庁)から半径100キロの同心円

舞鶴市(京都府)、彦根市(滋賀県)、津市(三重県)、田辺市(和歌山県)、鳴門市(徳島県)が、近い距離となっています。

こうして見ると、奥能登エリアから金沢市周辺まで、結構距離を感じませんか?同じ石川県内ではあるものの、被害や復旧の状況も違うことも実感できます。

地震発生からしばらくは、義援金などの支援以外は祈るほかありませんでした。しかし、徐々に、私たちのできることが増えて来ています。能登や北陸の復興を、これからも継続的に応援していきたいと思います。

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コロカル編集部

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