長野県東部に位置し、浅間山を中心に豊かな自然が広がる小諸市(こもろし)。東京からは電車で最短90分とアクセスがよく、都会の喧騒から逃れ、心と体をゆっくりリフレッシュしたい人におすすめのエリアです。
そんな小諸市に今夏、カフェと宿泊施設が一体化した〈つぐもり〉がオープンしました。
2023年7月7日オープンの〈つぐもり〉外観。
つぐもりは浅間山の麓にあり、1階が地産地消カフェ、2階が1日1組限定の宿泊体験ができる施設になっています。窓からは八ヶ岳と佐久平を一望でき、小諸市の素晴らしい自然を感じるには絶好のスポットです。
つぐもりからの景色。八ヶ岳と佐久平が一望できる。
もともとこの場所は、50年以上もの間放置されていた耕作放棄地だったといいます。つぐもりオーナーの土屋順子さんは「この土地の自然を残したい」「多くの人にこの地のすばらしさを知ってもらいたい」という想いから、2020年に荒れ地の整備からスタート。「林の継続性を考え、自然を残したい」という考えのもと、大型重機などを使うスピード重視の作業ではなく、人の手で丁寧に整備作業を進めてきました。
小諸市在住のガーデナー和久井道夫さんをはじめ、土屋さんのご友人、地元の方々、ボランティアなどさまざまな人たちの協力があり、2年の時を経て荒れ地はすっかり生まれ変わりました。
そして2023年には、念願のカフェ&宿泊施設が完成。「皆の手で継いでいく“杜(もり)”」の意味を込め、「つぐもり」と名づけられました。
つぐもり1階のカフェスペース。
さらにつぐもりには長野の美しい自然を堪能できる工夫が施されています。建物周囲には、ガーデナーの和久井さんたちが心をこめてつくり上げたガーデンを併設。美しく整備されたお庭を歩いていると、四季折々の植物に癒され、日頃の疲れが吹き飛んでいくようです。
ガーデンとカフェの入り口にはかわいらしい門が。
つぐもりの周りを見渡せば、私たちと自然は切っても切り離せない関係にあることや自然の大切さに改めて気づかされるはずです。「この場所を訪れることで、自然との結びつきに気づき、よりよい人生を見つけるきっかけにしてほしい」という土屋さんの想いが感じられます。
信州食材などを使用した地産地消カフェつぐもりの近辺は農業振興地域で、おいしい農作物が豊富です。1階のカフェでは、そんな地元の食材を使用したカレーやスイーツを楽しむことができます。
ビーフカレーセット1540円
おすすめは国産A5クラス黒毛和牛、信州産のリンゴやキノコなどをじっくり煮込んだビーフカレーセット。果物や野菜の水分だけでつくられているので、濃厚な旨みをしっかり感じることができます。
お米は地元で有名なブランド米「五郎兵衛米(ごろべいまい)」を使用。無農薬の米づくりにこだわる〈さくさく農園〉のおいしいお米でカレーの味わいがさらに引き出されるようです。
ソフトクリーム450円
地元で有名な〈長門牧場〉のソフトクリームのほか、ソフトクリームを贅沢に使用したあんみつやアフォガードも!濃厚なミルクの味をたっぷり楽しみましょう。
2階の宿泊施設。古民家の古木を使用しており、ぬくもりを感じながらホッと落ち着ける空間に。
晴天率が高い地域としても知られる小諸市。登山やハイキングのほか、冬にはスキーやスノーボードなどのレジャーも楽しめます。小諸市を存分に堪能したい人は、つぐもりの宿泊施設をあわせて利用し、ゆったり過ごしてみてはいかがでしょうか。
information
つぐもり
住所:長野県小諸市柏木1389
TEL:0267-46-9230
カフェ営業時間:11:00〜17:00(16:30L.O.、ランチタイム14:30まで)
カフェ休業日:火・水曜
1泊料金:30000円〜(最大4名まで)
Web:公式サイト
*価格はすべて税込です。
writer profile
Ayumi Otaki
大瀧亜友美
おおたき・あゆみ●山形県出身。広告制作会社や出版会社での勤務経験を活かして、フリーライターへ転身。WEBや紙媒体で編集から取材、執筆まで幅広く行う。旅や料理、植物など心を豊かにしてくれるモノやコトが大好き。