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海野和男のデジタル昆虫記

今年使ったカメラたち

今年使ったカメラたち
2019年12月31日

小諸日記の読者の皆様、今年も御世話になりました。来年も小諸日記をどうぞよろしくお願いいたします。
毎年年末恒例の「今年使ったカメラたち」、昔は、どんどん新しい機材が登場した「今年使ったカメラたち」も今年はそれほど書くことがない。と言うのは、E-M1Mk2にぞっこんで、もう3年以上もE-M1Mk2が主力だ。去年はD850も買ったりしたが、体力的な問題やミラーレスの素晴らしさに慣れてしまうと、一眼レフをなかなか使う気がしなく、結局今年は数百枚しか撮らなかった。マクロレンズの出番は、ほぼ白バックのみになり、等倍以上の倍率が必要な場合はTG-6を使った。
特に海外取材では、レンズは軽く、楽に撮れるということを優先。最近は望遠系ズームがメインだ。今年の春頃まではLeicaの50−200に1.4倍テレコンを使い、70−280、F4〜F5.6として使うのが一番軽くて効率が良いと思った。ところがオリンパスから2倍テレコンが発売され、それを40−150F2.8に付けっぱなしにすると80〜300F5.6として使えるようになってからは、そちらを使うことが多くなった。50−200はその都度借りていて、購入していなかったこともあるが、MC20の2倍テレコンは素晴らしい性能だったからでもある。ということで、今年一番多く使ったレンズは40−150+Mc20の組み合わせだ。
 E-M1Xも使っているが、海外にはあまり持って行かない、E-M1Mk2との性能差より、荷物が軽くなることを優先する。手持ちハイレゾとRAWの書き込みが速い以外はあまり差はないと思う。(proキャプチャーモードHでRAWを使う人にはE-M1Xの方が良い。ぼくの場合はproキャプチャーモードHではRAWは基本撮らない)
 そして年末のペルー、今回は機材に悩んだ。お金がいくらでもあり、体力もあるなら、いろいろ持って行きたいが、そうもいかない。E-M1Mk2は外せない。レンズも40−150+MC20、12−100F4ははずせない。さて他に何を持って行くか?
 13年前のペルー撮影行の時は、写真よりビデオでコンテンツ作りが主な目的だったが、今見てみると、動画はあまりちゃんと撮れていない。特にスローモーション動画は当時はSDの機材しかなく、画質は悪い。HDで240fps以上のスローモーションを撮りたいとなると、ソニーのRXシリーズかpanaのGH5S。しかしこの2機種は写真を撮る気にならない。
 そこでハイスピード動画も撮れるG9pro(180fpsまでだが)を持って行くことにした。望遠レンズは最初は40−150と300mmF4で望遠をカバーする予定だった。実際、西パプアではその組み合わせを使ったが、300mmF4にに場合テレコンはF8になってしまうのがつらい。ペルーでは被写体との距離がどれくらいになるか?
 そうなると望遠ズームがもう一本欲しい。Leica 50−200だと40−150とだぶってしまう。そこで思い切ってLeica100−400を購入した。発売当初に使ってみて、至近距離では300mm程度の画角しかなく、それならオリンパスの300mmF4の方が良いので、評価は低かったのだが、今一度考え直すと、軽量だし、距離が離れれば400mmの画角になるから、海外取材には便利なレンズだと思ったのだ。OMD2台とG9、結局マイクロフォーサーズカメラ3台になった。
そして、13年ぶりにビデオカメラを持って行くことにした。13年前、ペルーに発売したばかりの業務用HDVカメラを持って行ったが、今はハンディカムが随分と進化していて、なんとスローも撮れると言うことを知り、唖然とした。最近はスチールカメラで動画を撮っていたから、ビデオカメラは範疇になかった。しかしズームのしやすさなどはやはりビデオカメラに分がある。2年前発売のFDR-AX700と言うカメラだ。
 しかし実際に使うと、ズーム倍率も低いし、スロー以外はあまり使いよくない。画質もRX10と変わらなかった。スマホで操作するソフトも、ズームと録画ボタンだけだしかなかった。結局、期待したチョウの群には遭遇せず、せっかく買った100−400もほとんど出番がなかった。動画はもっぱらハイスピードスローモーション動画。ある程度は撮れたがそれほどよいものは撮れなかった。移動が長いので、わずか正味9日間という短い取材期間で、ちょっと欲張りすぎた。
もう一台オズモアクションというアクションカメラも購入。これもスロービデオ専門に使うためだ。これは4万円以下で購入できたが、使い勝手も画質も素晴らしい。DJI恐るべしである。
そしてMavic proも持って行く。ぼくのmavic pro は2年間で10カ国にいったことになる。10月の西パプアから戻ったら、ジンバルが不良になり(ジンバルを固定しないで預け荷物に入れたのが原因かもしれない)DJIに修理を依頼した。修理代は2万円ほどかかったが、機体交換になったので、得した気分になった。恐らく修理より交換してしまった方が、費用がかからないのかもしれない。
 この13年でカメラや望遠ズームレンズの進化はすさまじいものがあるとあらためて思った。ミラーレスカメラが登場したからだ。13年前はオリンパスとニコンの一眼レフを使っていたが、ペルーと言うことで、ぼくの手持ちのカメラで一番使いよいと思うものを選んだ結果、ニコンD200とニコンD80になり、動画はソニーの業務用機と、業務用のハイスピードカメラ。そして、GRデジタル初代だった。オリンパスのカメラは持って行かなかった。今世紀に入って、オリンパスのカメラ抜きで海外に出たのは、この時1回だけだ。それが、今回はM43のミラーレスのみになり、マクロはTG-6になったのだから時代は変わった。ちなみに前回ペルーへ行った2006年の今年使ったカメラたちはこちら
 今年使ったカメラでは、他に触ってみた程度のカメラだがLumixのS1というカメラも6kフォトやビデオには良さそうだ。フルサイズなので、ぼくの好みではないが、proキャプチャーや、プリ連写でチョウの飛翔を撮る場合、速いシャッター速度で撮るのでiso感度が上がり気味だ。そういった目的には暗い場所に強いS1は良いかもしれない。一部を切り出しM43 フォーマットでFHDスロー動画が360fpsで撮れれば言うことはない(理論的には可能なはずだ)。触っていないが、ニコンのZ50のできばえは気になるところだ。
 さて、来年はどんなカメラを使っているだろうか?E-M1Mk2の後継機や、レンズではM.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROは気になる存在だ。
 ぼくが最も望むのは写真は2000万画素以上で、動画はFHDで秒240FPS以上で撮れるミラーレスだ。そして可能性はないと思うけれどFHDでなくても良いからHDで480fpsで動画が撮れ、写真はproキャプチャーモードで2000万画素以上で撮れるカメラがあれば最高だ。

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