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海野和男のデジタル昆虫記

現在よく使うカメラ

現在よく使うカメラ
2006年12月31日

 今年はめまぐるしいほどの一眼レフの新製品ラッシュ。画素数も1000万画素を越えるのが当然になり、ぼくのよく使うカメラも平均すると900万画素は越えてしまった。安物買いの銭失いという言葉があるが、ぼくの物欲は、高級カメラではなく相対的に安いなと思うカメラをほしがるようだ。ライカM8も良いけれど、ちょっとコストパフォーマンスが悪いので興味を失ってしまったりするのが良くないところだ。ライカのM用レンズはたくさんあるから、本当はぼくにとってコストパフォーマンスの良いカメラなのだが・・・貧しい時代に生まれてきた因果であろうか。
 12月現在、よく使うカメラを並べてみたのが今日の下の写真だ。この写真を撮影したのは数日前だ。その後もう一台カメラが加わった。今日から使いはじめるパナソニックのLumix DMC-L1だ(上の写真)。L1はE-330と兄弟のカメラだ。液晶は可動式でないが、他の部分ではE-330よりもマニュアル操作に優れた面が多い。シャッターダイアルがボデイー上面にあって、マニュアル露出で撮影したり、シャッター優先や絞り優先での使用が昔のカメラのように直感的にできるのはよい。
 レンズはバリオエルマリット14-50だ。ライカのレンズはこのところE-500でよく使用して、その性能の高さに驚いているから、このレンズも楽しみだ。値段もややこなれてきたので、レンズが高価であることを考えればセット価格は納得できる水準だと思う。マウントアダプターも近代インターナショナルからライカR用が出ているから、ライカファンにはうれしいカメラである。ということで早速一枚目は12月31日の日の出。ライカ用のエルマリット180mm2.8て撮影。
 さて、下の写真は秋から12月にかけてよく使ったカメラ上位8台だ。それぞれよく使うレンズがつけてある。E-500(1)だけはよく使うレンズではなく、ここ数日よく使ったライカの400mmF5.0がついている。このレンズはM型ライカのビゾ用で50年前のものだ。でも結構E-500によく似合う。D80(2)についているのは105マイクロVR、D200(3)は18-200VR、E-330(4)は8mm魚眼、kiss(5)は65mmMP、α100(6)は135mmSTF。コンパクトはGRデジタルの一周年記念モデル(8)とCaplioR5(7)だ。
 一眼レフデジタルカメラの世界では今年は次々と新製品が出た。昨年の暮れにニコンからD200が発売された。フイルム時代にF5のサブ機としてF100というカメラがあったが、D2Xのサブ機としてD200というわけだ。フイルム時代はぼくはF5もF100も購入しなかった。長く使っていたF90で特に不便は感じなかったからだ。
 ところがデジタルになると進化が速く、しかもどんどん高画素になる。1000万画素を越える機種はニコンではD2Xしかなかったから、当然のごとく購入した。重いことや内蔵ストロボのない不便さを我慢しても、その画質は魅力的だった。それがD200がでたらそれで十分でないかという気になって、今年はD2Xはスタジオで白バックの撮影で使うことになった。やはりD2Xの階調はD200をはるかに越えている。しかし、野外で使うと画質に関する限りはほとんど差がないと思った。
そして今年8月末に発売されたD80はさらに小型になった。シンクロ速度がやや低いのと連写速度が遅いという事をのぞけば、D200をある意味しのぐカメラであった。すると今度はD200の出番が減った。けれどニコン2台体勢での海外取材ではD80とD200の2台体勢で軽量化でき大変に役立った。
 キャノンは春の30Dはパスした。20Dと変わらないと思ったからだ。そしてkissの新型を待った。待った甲斐があって、9月に発売され、その日に入手した。これは大変にコストパフォーマンスの良いカメラで、これがあればぼくには十分だ。ワンダイアルで多少使いづらいが、よく考えて作られているし、20Dと比べたらあらゆる面で優れている。30Dと比べても同じ値段でもぼくはkissを選ぶ。
 ミノルタのカメラはソニーになり、発表会に行ったら欲しくなってしまった。今年初の1000万画素で10万円近辺で買えるカメラだ。ミノルタのデジタル一眼はパスしていたがレンズ資産があるからいつかはと思っていた。STF135mmなどデジタルで使ってみたいレンズがあったので、D80が出るまではよく使った。問題はシンクロが1/160であること、シャッターの感触が頼りないことだ。もう少し写した気にさせてくれるカメラだと嬉しいのだが。それで出番は減ってきている。
 オリンパスは昨年暮れに発売になったE-500が大変使いやすいカメラで、今でもD80に次いで多く使うのはE-500だ。春に出たE-330はライブビューという新機能と、可動式の液晶で、地面すれすれのアングルなどがたやすくとれる。未来を見据えたカメラだと思う。ただぼくにはどうもホールディングがしっくりとしないのが気になる。それで普段はE-500の出番が多くなる。
 結局この一年で使った中級機と普及機では、自分の使用頻度などから考えても、カメラとしての基本性能が最も優れていたのがD80、ついでE-500なのではと思う。オリンパスは来年は待った甲斐がある機種が発売されるとの噂があるから、それは嬉しいことである。CCDが小さいので望遠に強いカメラだ。専用レンズの広角系は素晴らしい魚眼やワイドズームが専用設計であるから、何も問題がない。E-1が大変良いカメラだったので、ぼくとしてはE-1が1000万画素になって書き込みが速くなり、連写速度が上がればそれで十分だ。けれどきっとぼくの予想をはるかに越えたカメラが出てくるのではと期待している。
 ペンタックスのK10Dは購入し損なった。M42マウントのレンズがたくさんあるので、オールドレンズ専用ボディ−としても魅力十分。10-20の魚眼ズームも使いたい。(もっともトキナーから他者向けマウントのものがあるが)ただ欲しいと思った時が買い時で。その時買えなかったから、実際に購入するかどうかはわからない。年末にEOSに付けるレンズアダプターをあれこれ買ったから、EOSデジタルがK10Dの代わりになってしまうかもしれない。
 コンパクトは28-200相当のズーム付きのCaplioR5(7)が出て、一時GRデジタルを使わなくなったが、ペルーに両方持参して、あらためてGRデジタルのすばらしさに惚れ直した。それでその後はもっぱらGRデジタルだ。GRデジタルの一周年記念モデル(8)は色とデザインがどうもと思っていたのだが、いざ手にすると何だかとても愛らしく思った。特に東京で使うには、それなんですかと注目度も高く、12月はどこへ行くにも一緒だった。愛着が湧いてしまったカメラになった。

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