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海野和男のデジタル昆虫記

アフリカ昆虫学とアリハンドブック

アフリカ昆虫学とアリハンドブック
2019年04月22日

アフリカ昆虫学という本をいただいた。ぼくの師匠でもあある日高敏隆さんのアフリカ昆虫学への招待の続編と言える本だ。アフリカは日本人には遠い世界であるが、アフリカに行くとアフリカ病にかかって、熱烈なアフリカファンになる人も多い。アフリカ昆虫学の著者たちも、そんな方々だ。
生物多様性とエスノサイエンスという副題がついている。エスノサイエンスとは、民族がもつ固有の自然科学認識からうまれる概念や実践のことである。アフリカの昆虫について全般的な知識を伝える本ではないが、様々な昆虫が登場する。カカトアルキやオオキバドロバチなどの変わった昆虫も登場するし、恐ろしいサスライアリやマラリアカやシマカなどの病気を媒介する昆虫も登場する。研究者たちがアフリカで出会った人や自然の様々な出来事は、アフリカを知るのに面白い読み物だ。この本を読んでアフリカに行ってみたいという人が出たら、とても良いことだと思う。知らない世界を知ろうとすることは科学の第一歩だ。
アリハンドブック増補改訂版を撮影者の久保田敏さんから頂いた。これは日本のアリの図鑑だ。増補改訂版とあるから、前の版も評判がよかったのだろう。アルゼンチンアリやアカカミアリ、ヒアリという近年話題になる恐ろしいアリも、各1ページで紹介されている。
アリの種類を調べるのは大変だが、この本では約70種のアリとその近縁種が図示されている。アリの概要や生活、大まかな分類を知るのにもよい本だと思う。
もう一冊、4月19日発売の自然写真の平成30年とフォトグラファーを今一度紹介しておこう。これはぼくが企画した本で、1990年代半ばから現在までのネイチャーフォトグラアファー250人と、その著書350冊の紹介という形をとっている。著者は日本自然科学写真協会の若手有志メンバーである。フイルムからデジタルへ、さらに進化するデジタルカメラによって、写真はどう変わり、これからどうなって行くのだろうか?デジタルカメラの歴年表や、どんなデジカメがどの時代に持てはやされたなどの資料も豊富だ。自然写真家はどうやって糧を得ているのだろうか?この世界での新しい写真表現とは・・・自然写真の歴史と、それにかかわってきた写真家を取り上げた本だ。是非ともご一読していただけたらと思う。

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