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海野和男のデジタル昆虫記

今年使ったカメラたち 電子シャッターの良し悪し

今年使ったカメラたち 電子シャッターの良し悪し
2015年12月22日

 電子シャッターが普及。これでカメラを固定すればまったくブレのない写真が可能となった。チョウの卵の写真など10倍以上の高倍率になると、ミラーや機械シャッターが動くだけでぶれる。ぶれにくいミラーレスですらぶれる。オリンパスでは静音シャッターと呼ばれているのが電子シャッターだ。この機能が搭載され、はじめてブレのないフォーカスブラケットが可能となったのだ。
 ぼくは電子シャッターの問題点を以前から指摘してきた。それは高速で移動する被写体を撮影した時に被写体に大きな歪みが出るからだ。
2枚の写真を比べて欲しい。Nikon1V3のパスト連写で撮影の連続する2枚である。ひどい時はこのように翅が取れてしまったみたいに写ることすらある。パスト連写はシャッターを押す前の写真が撮れる機能で、現在最も優れているのはニコン1V3であると思う。けれどローリングシャッター歪み現象はいたしかたなく、歪みの少ない写真を選ぶしかない。チョウぐらい遅い被写体だと使い物にはなる。これは電子シャッターの致命的な欠点だ。グローバルシャッターと言って、全画素読み出しができる電子シャッターなら問題は無いが、高価になるのであろうか、民生機にはまだ搭載されていない。
 しかし、先日書いたソニーのRX10Ⅱの電子シャッターはスキャンをする従来の方式だが、そのスキャン速度が飛躍的に上がったのであろう。この欠点が大幅に軽減されたのだ。現在ニコンやオリンパスなどの撮像素子はおおむねソニー製だから、今後に期待ができると思う。

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