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海野和男のデジタル昆虫記

マイクロフォーサーズ用テレコンの自作

マイクロフォーサーズ用テレコンの自作
2013年09月23日

 マイクロフォーサーズにはテレコンがない。テレコンを多用するぼくには困ったことである。
そこで前から自作しようと思っていた。けれど光学知識があるわけではないから既存のテレコンの光学系を移植しようと思っていた。一番手っ取り早い方法は用品メーカーから出ているマイクロフォーサーズ用のデジタル接写リングに光学系を組み込むことだ。
 ちょっと時間ができたので、アマゾンで購入した。16mmと10mmという2個の組み合わせで、そのまま使うにはぼくには不適当な長さのTUBEだ。ぼくの場合、広角かマクロに付けるので、できるだけ薄いものと、後はマクロ用に50mmぐらいあるものでないと接写リングとしては使い物にならない。そしてそもそも接写リングでの拡大より、テレコンでの拡大の方が使い勝手は格段に良く、マクロ領域では画質低下もほとんど問題ないと思う。
 E-P5やGH3に付けたが、最初にレンズに取り付けてからボディーに付けないと認識しない場合があった。ともかくも、そこにテレコンの光学系を組み込むのだ。というわけで接写リングとしては一度も機能しないままテレコンへと変身するのだ。
 最初に考えたのはニコンのTC14A。この性能は気に入っていて、4個以上所有しているが今は出番はない。そのうちケンコーのテレコンの光学系をこれに入れ替えてみようかと思っている。TC14Aを分解して光学系を取り出したのが1番。これをそのまま入れたかったが、残念ながらちょっと太い。それで今度はシグマのテレマクロというテレコン、30年近く前のものだろう。このテレコンは光学系が外れて、普通の接写リングとしても使えるというユニークなものだ。これはやはり太いし、長すぎる(2番)。
 2倍テレコンと行っても長さは様々だ。手元にあった最も薄い2倍テレコンは古いVivitarのミノルタ用のテレコンで2倍なのに薄い。(3番)。この光学系は簡単に取り出せたが筒に入っていてほんの少し太すぎる。そこでレンズだけ取り出すことにした。カニ目で簡単にばらせたので、そのままテープで巻いてはめてみると16mmの接写リングにほぼぴったりと収まる。後玉がやや出っ張るがボディーと干渉はしない。早速パナの魚眼に付けたがまったくピントがこない。12mm以上のレンズでは一応ピントがくるが、広角ではものすごく近くにしかピントが合わないので使用不可だ。
 60mmマクロでは撮像面から40cmぐらいのところからピントが合い、AFも素早く。結果は上々だ。写真は絞りF8での撮影。下がレンズ単体の最短、等倍での撮影。上が同じくレンズ最短で2倍テレコン併用、だいたい2倍の撮影倍率かなと思う。フルサイズに換算すれば4倍である。このくらいの倍率がアリなどの撮影には都合が良い。ワーキングディスタンスも上々で、FL600Rで光が大体まわる。絞りはF11に絞ると画質が急に低下した。これはレンズ単体でも同じだが、テレコンで拡大されるのでもっと悪くなった気がした。E-M1では小絞りボケをソフトで低下させるらしいから、楽しみではある。
 何処のメーカーでも良いからマイクロフォーサーズで魚眼にもつくテレコンをつくって欲しい。前に技術者に聞いたら、レンズごとに設計しないとマイクロフォーサーズでは作れないと言われたが、多少画質が悪くてもよいから作れないのだろうか。ケンコーからも出てこないのだから、実際難しいのかもしれない。

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