銀座ニコンサロンの写真展、「蝶の道」にはできるかぎり行くことにしている。今のところ、午前中はいられないこともあるが、午後は皆勤だ。一般の方の感想やご意見を聞く機会として、写真展は最適だと思う。
自分の写真展だから、行くのが当たり前と思いつつ、やはりシーズンによっては毎日出席は難しい場合が多い。今までに毎日出席したのは1986年の「蝶のいる景色」が最後だった。
ニコンサロンは平日も休日も、それほど入りは変わらないとのこと。9日は雨だったので、セミナーをのぞけば、お客さんは少なめだった。10日は午前中は少なく、午後はお客さんがとても多かった。立地と、老舗というアドバンテージか、一日400人近くの来場者がある。今日もアメリカの観光客の方が訪れ、本を買ってくださり感激した。
写真展は、作家の発表の場だ。制作費や、パーティーなどかなりの出費になるがやって良かったと思う。
ところが写真展は全くお金がかからないと思っておられる方もいることにびっくりする。勿論企画展など、お金がかからずに写真展をやる場合もあるが、多くは当然作家の負担だ。それでもカメラ会社のギャラリーは会場費がかからないのがありがたい。銀座で、このような会場を借りたらいったいいくらお金がかかることだろうか。
どういう見返りがあるのかという質問もある。それは直接は多分ない。作品を世に問えると言うことで十分ではないだろうか。
自分のライフワークをアピールする場でもあるのだ。名の知られていない若手の場合は発表しなければ、作品も知られないから、場合によっては大変なメリットがある。写真の様々な賞の対象になるかもしれない。発表しなければ知られることはないのだ。ぼくは写真展で賞をもらったことはないが、1980年代に3回の蝶の写真展を行った。それで自分の昆虫写真家としての評価が固まったのだ。そのあたりのことは、今度の写真集に詳しく書いてある。
本などの印刷物では表すことのできない空間が、写真展会場だと思う。
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