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海野和男のデジタル昆虫記

ペルー昆虫記 ファナエウス

ペルー昆虫記 ファナエウス
2006年12月22日


 ジャングルの中でのトイレは、当然のことながら、自然の中でということになる。
 誰も見ていなくても、人間、トイレというと物陰に隠れてということになる。これは、人が野生動物であったときに、無防備になるトイレの時に、敵に襲われないようにする、習性なのか、なかなか癖は直らない。でもそれはもったいないことである。糞やおしっこに昆虫が集まってくるからだ。そしてそれは自然の循環にもなるのだ。
 都会の真ん中ではそんなことをしてはいけない。なぜなら分解者がいないからだ。これはファーブル昆虫記にも出ていて、ファーブルはパリの街路が犬の糞で汚れていることを嘆いている。けれど山奥に行った時は、ぼくは、なるべく、昆虫が集まりそうな場所でトイレに行けるようにと、トイレの時間を調節する努力をする。相棒にもそのように言うのだが、どうも無理なようだ。こればかりは強制するわけに行かない。
 さてトイレに行ったら、10分ほどそこで待つのがよい。ブーンという音がして糞虫が集まってくるからだ。そんななかで、もっとも目立つのがこのファナエウスという甲虫の仲間。
 新鮮な糞の匂いが好きらしく、すぐに飛んでくる。糞の下に潜り込むようにして、糞を押して運んでいく。そして地面に穴を掘って、あっという間に埋めてしまう。だから。ジャングルでトイレに行っても、数時間していって見ると、跡形もなく片づけられている。
 12月23日(土・祝) 浜離宮朝日小ホール(朝日新聞社 新館2階)で海野和男特別講演会「虫と自然の世界を撮る」。写真中心ですが高速度ビデオも少しお見せします。お子さまづれでも楽しめるようにします。どうやって写真家になったかなども話しましょう。まだまだ余裕があるようです。開場12:00 開演13:00。当日でも 十分余裕があると思います。

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