今年初めて撮影した昆虫がこのシャクトリムシだ。雪が降ったのでウメの木にいるオオミスジの幼虫の写真を撮ろうと探したが。オオミスジの幼虫は小さすぎて雪に埋もれてしまっているようで見つからない。そしてその隣のサクラの木で見つけたのがこのシャクトリムシだ。これも1cmほどの小さな幼虫だがオオミスジよりは目立つ。冬に木を見ていて、最も良く見つかるのがシャクガの幼虫だ。シャクガ科のガは幼虫越冬するものが結構多いのだなと思う。しかしシャクガは種類が多く、こういった小さな幼虫では名前を調べることが難しい。
若い頃にサクラでメスアカミドリシジミの卵を熱心に探していた時期があった。けれどその時はシャクガの幼虫を見た記憶はあまりない。興味がなかったり、ある特定のものを探していると、他のものは見えてこないというのがぼくの持論である。だから昆虫探しや自然観察、撮影も特定のものにとらわれると全体が見えてこないものである。自分にたいしてもそうだが、最近の若い写真家たちにも肝に銘じてもらいたいと思うのである。
◎「海野和男の里山デジカメ日記」(小諸日記2000年4月〜2001年4月) 2002年2月出版予定(世界文化社発行)
海野和男写真事務所へのご連絡、小諸日記へのご意見
プロフィールページのアドレスへ
掲載情報の著作権は海野和男写真事務所に帰属します。
Copyright(C) 2024 UNNO PHOTO OFFICE All Rights Reserved.