葛飾区の郷土と天文の博物館で働いている湯澤さんからは「社会にとってよりよい技術が生まれることはいいことだと思います。一人ひとりの意識を向けていくことで、エコロジーやエネルギー、技術が共存できる社会を実現できたらいいなと思います」と、自らもサイエンス・カフェの運営に携わっている大学院生の杉山さんは「システムを大きく変えていくためには、国家レベルの予算が必要です。未来について、みんなで意見を交わし、理解を深めながら進めていくことが大切なのだと感じます」とコメントがありました。
最後に改めて、牧さんからメッセージをいただきました。
子どもの頃から宇宙や研究者という仕事に憧れがあり、「かっこいい!」という純粋な気持ちからこの道を選んできました。夢を追う上で重要なのは、自分に嘘をつかず、素直に感じる気持ちを大切にすることだと思います。自分の研究の成果を、社会に役立て、人と技術が良い形で共存することに活かしていけたら本当に嬉しいですし、自然のことも大好きなので、自然を壊さず、エコロジーとエネルギーが両立する社会をどう実現させるかを考えることも大切ですね。このようにいろいろな皆さんと意見を交わしながら、未来の姿を考えていきたいと思います。
エコ×エネの「×」は、それぞれの立場にある人が100%以上の力を発揮することによる相乗効果で社会課題を解決していくという、J-POWERの意志を示しています。私たちは今まさに分岐点に立っているとも言えます。だからこそ今、「対話」が必要とされているのではないでしょうか。エコロジーとエネルギーへのバランスの取れた社会を目指して———今後のエコ×エネ・カフェの展開にも是非ご注目ください。
ライター:株式会社yukikazet 今井 麻希子(いまい まきこ)
カメラマン:アクアデジタルフォトス 田川 哲也(たがわ てつや)