「トイレかな、やっぱり!」「車がないから、どこへ行くにも歩いていかなきければならない。遠くに行くのに何日もかかってしまう」・・・。模造紙に書き出しながら、それぞれの考えを率直にぶつけることから対話がスタートします。
「一人暮らしなので、食べ物をいつも買いだめしています。だから、冷蔵庫がないと困ってしまいます」「ひげ剃り一つとっても、技術が発達して肌が弱い人でも大丈夫な製品が出ているので、今ではそれを使うことが当たり前になってしまっています。一度手にしたものは、『なくなったら困るもの』になりますね」。会話からは、参加者のライフスタイルや価値観が浮かび上がってきます。困ることの多くは「現在のライフスタイルで当たり前に手にしているものがなくなってしまうこと」にあるようです。
一方で「楽しそうなこと」については、「ものごとには時間がかかると割り切ってしまえば、逆に時間に追われる感覚を持たなくてすむのかもしれませんね。移動に時間はかかるけれど、旅だと思って割り切れば、楽しめるかもしれません」。「移動をあまりしなくてすむ生活を考えるようになりそう。狭い生活圏でも成り立つ暮らし方を見つける、という発想が生まれそうです」などという意見が聞かれました。移動手段やエネルギーの使用、技術の活用という点がキーワードといえそうです。